漢検1級模擬試験倉庫

分野別対策 文章題書き取り問題その11

文章題書き取り問題(選択形式)です。

語群(1~5):[がいがいかんがりせいりっかりんらく]

◇ゾラの「居酒屋」を映画化したものだそうである。…(中略)…いちばんおしまいの場面で、(1.)のどん底に落ちた女が昔の友に救われてその下宿に落ち着き、そこで一皿の粥をむさぼり食った後に椅子に凭ってこんこんとして眠る、その顔が長い間の辛酸でこちこちに固まった顔である。(寺田寅彦「映画雑感Ⅲ」より)

◇明の律は太祖の武昌を平らげたる呉の元年に、李善長等らの考え設けたるを初めとし、洪武六年より七年に亙りて劉惟謙等らの議定するに及びて、所謂大明律成り、同じ九年胡惟庸等ら命を受けて(2.)するところあり、又同じ十六年、二十二年の編撰を経て、終に洪武の末に至り、更定大明律三十巻大成し、天下に頒かち示されたるなり。(幸田露伴「運命」より)

◇江戸の市街が雪によりて随処にその美観を増すは人の知る処なり。…(中略)…浅草観音堂年の市を描くに雪を以てし、(3.)紛々たる空に白(4.)たる堂宇の屋根を屹立せしめ、無数の傘の隊をなして堂の階段を昇り行く有様を描きしは常に寂寞(5.)を喜ぶ広重の作品としてはむしろ意外の感あり。(永井荷風「江戸芸術論」より)

<ヒントの表示(1~5)>

語群(6~10):[えんえきかいちょくきゅうろうじじょほすう]

◇即ち雑詠は雑詠という一団としては或る一つの方向に進み来ったものとも言えるのであるが、其の中に在る分子分子は各々異なった本来の性質を持って其々(6.)を異にしているのである。其処で此の雑詠評は強いて或る一つの方向に進んで居るという事を(7.)的に述べることをしないで、そういう方向もある、ああいう方向もある、斯んな道もある、あんな道もある、という風に成るべく種々雑多の違った道を指定して見ようと思うのである。(高浜虚子「進むべき俳句の道」より)

◇武男は昨年の夏初め、新婚間もなく遠洋航海に出で、秋は帰るべかりしに、桑港に着きける時、器械に修覆を要すべき事の起こりて、それがために帰期を誤り、(8.)押しつまりて帰朝しつ。今日正月三日というに、年賀をかねて浪子を伴い加藤家より浪子の実家(さと)を訪いたるなり。…(中略)…
 ただそれのみならず、参謀本部の機密おりおり思いがけなき方角に漏れて、投機商人の利を博することあり。なおその上に、千々岩の姿をあるまじき相場の市に見たる者あり。とにかく種々嫌疑の雲は千々岩の上におおいかかりてあれば、この上とても千々岩には心して、かつ自ら(9.)するよう忠告せよと、参謀本部に長たる某将軍とは(10.)の間なる舅中将の話なりき。
(徳冨蘆花「小説 不如帰」より)

<ヒントの表示(6~10)>



<解答の表示>


関連記事

コメント

一点ご確認

このシリーズ楽しくトライさせていただいています。
ところで、5番の問題は嫺雅は×でしょうか…?
ご確認お願いいたします。

  • 2019/01/22(火) 22:15:35 |
  • URL |
  • ほしょく #-
  • [ 編集 ]

「嫺雅」について

ほしょくさん、コメントありがとうございます。
実は「嫺雅」については、私も出題時に調べられる範囲で調べました。

「閑雅」を調べると、「①しとやかで奥ゆかしいようす。②静かで風情のあるさま。」とあります。
「嫺雅」に①の意味があるのは分かるのですが、今回の文章では②の意味で、こちらの意味で使えるのかどうかはよく分かりませんでした…。

従って解答には含めませんでしたが、正解になる可能性もあると思います。
各自の判断で正誤を決めていただければと思います。

また何かお気づきの点がありましたら、遠慮なくご指摘ください。
どうもありがとうございました🙇

  • 2019/01/22(火) 23:08:09 |
  • URL |
  • spaceplusKK #hHfHWlpo
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する