語群(1~5):[あっし、さち、じくろ、しち、そうれき]
◇…櫓に撓むる石火矢に軍鼓の調べ旌旗とどよもし、(1.ジクロ )相接ぐ九百余艘、…(北原白秋「新頌 -元寇-」より)
◇千里の竜馬(2.ソウレキ)の間を脱して鉄蹄を飛風に望んで快走す、何者も其の奔飛の勢いを(3.アッシ )する能わず、何物も其の行く所を預想する能わず。(山路愛山「明治文学史」より)
◇西のは其の意明らかならねども、秘事は(4.シチ )を免れず、拙為は独歎を発するに足れり。凡庸の徒おおむね先見無し、一(5.サチ )一顚倒して後自ら懲戒するも、数の免る能わざるところなり。(幸田露伴「東西伊呂波短歌評釈」より)
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語群(6~10):[いんやく、さっかい、ちょうき、ついじょう、ほうせい]
◇清の康熙帝の世に此の山に王気が立つと云うので山脈の中央を縦に(6.サッカイ )し、それが今の車道の本基になったと案内記にある。(與謝野寛・與謝野晶子「満蒙遊記」より)
◇地上の熱度漸く下降し草木漸く(7.ホウセイ )し那辺箇辺の流潦中若干原素の偶然相抱合して蠢々然たる肉塊を造出し、日照らし風乾かし耳目啓き手足動きて茲に乃ち人類なる者の初めて成立せし以来、我が日本の帝室は常に現在して一回も跡を斂めたることなし。(幸徳秋水「文士としての兆民先生」より)
◇明治初期の思想は実に第二の混沌たりしなり。何が故に混沌という。看よ、従来の紀綱は全く弛みたりしにあらずや、看よ、天下の人心は、すべての旧世界の指導者を失いて、就いて聴くべきものを有たざりしにあらずや、看よ、儒教道徳の大半は泰西の新空気に出会いて、玉露のはかなく(8.チョウキ )に消ゆるが如くなりしにあらずや。…(中略)…明治の革命は既に貴族と平民との堅壁を打破したり、政治上既に斯くの如くなれば、国民内部の生命なる「思想」も亦、迅速に政治革命の跡を(9.ツイジョウ)したり、此の時に当たって横合いより国民の思想を刺撃し、頭を挙げて前面を眺めしめたるものこそあれ、そを何ぞと云うに、西洋思想に伴いて来れる(寧ろ西洋思想を抱きて来れる)物質的文明、之なり。(北村透谷「明治文学管見」より)
◇殊に学術の中でも、哲学などは、ただただ書物ばかり読んで、字義ばかり、たどったとて、会得が、出来るものでなく、又宗教の中でも、形式の部分は、比較的移植され易いが、教相の部分は、哲学と同じく、暗黙の中に悟入することを要する所がある、師資相対して、問うことを得ず、教うる事の出来ぬ部分がある、(10.インヤク )の間に、双方の心が融会することを必要とする部分がある、…(榊亮三郎「大師の時代」より)
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1.舳艫
2.槽櫪/皁櫪
3.遏止
4.四知
5.蹉躓 (大見出しで無い)
6.鑿開
7.萌生
8.朝暉 (大見出しで無い)
9.追躡
10.隠約 (大見出しで無い)
「分野別対策」シリーズは今週で一先ず終了します。
来週は(月~金の5回に分けて)「29-2直前模試」を予定しています。
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