漢検1級模擬試験倉庫

「合格者平均」が表すものは…?

(追記)記事が長くなりすぎたので、折りたたんで改めて公開しました。

「続きを読む」をクリックしてご覧ください。



検定結果、届き始めているようですね。

今回の平均点は100.0ということで、28-1と同じ点だったようです。
点が大きく下がった方もいらっしゃったので、決して同じ難易度だとは思えませんが…難問が多い分、基本的な問題も多かったということでしょうか…?
受検者数も大きく減ってきているので、もはや平均点を単純に比べてもあまり意味は無いのかもしれませんね…。

とはいえ、一応分野ごとに平均を比較してみたいと思います。

平均点(29-1)

(過去5回平均は27-②~28-③の平均です。ただし、国字の点は書き取りに含めており、四字熟語2は形式変更を気にせず算出しております。)

過去5回平均と比べて、ざっと分野ごとの難易度を整理すると…

(一)読み→
(二)書き取り→やや難
(三)語選択→かなり易
(四)四字熟語(問1、問2)→
(五)熟字訓→
(六)音訓読み→やや易
(七)対類→
(八)故事諺→
(九)文章書き→かなり難
(九)文章読み→


という感じでした。
ただし、もし「難問が多い分、基本的な問題も多かった」ということが正しい場合は、合格ラインが見えてくるレベル以上の方にとっては、感覚的に当てはまらない部分もあると思います。


話は変わって、検定結果資料の左下にある「正解率レーダーチャート」について…。

このグラフの「合格者の平均正解率」(以下、「合格者平均」)って…今更ですが、意味ありますか…?^^;

「合格者平均」を載せると、なんとなく合格者の点数が分かって、自分との実力差が見えるように感じてしまいますが、チャレンジャーさんがまず目指すのは「合格者平均」ではなく、「合格ライン」=「160点」ですよね…?

場合に依っては、「合格者平均」を全て下回っても合格することはあり得る訳ですから、「合格者平均」ではなくて、例えば「160~165点だった人の平均」などを示した方が、分野ごとの合格ラインの目安になるのではないでしょうか…?

そもそも、どんな難易度の模試でも、合格者の割合は、160点台が多く、170点台・180点台がそれなりにいて、190点台が少し、という配分から大きくはズレないはずです。
従って、合格者の平均も、難易度によって影響を大きく受けず、あまり意味のある数字にはならないように思います。

ちなみに、今回のグラフの長さを測って計算したところ、合計点は169.5点でした。(恐らく測定誤差はそれなりにあります。)
確か27-1で170点台前半だった記憶があるので、毎回大体165~175点の間に納まるのではないかと予想しています。

今回の試験では、以前に170点台後半だった人が、難化によって160点台前半まで点が下がるということが起きています。
そのような方は、実力が下がっている訳でも無いのに、「合格者平均」の上から下へ落ちたことになります。
これでは、大きく実力が落ちたと誤解させかねないので、「合格者平均」のグラフを重ね合わせるのは、あまり本質的では無いように思います。

例えば、「上位○○名平均」や「上位○○%平均」などの方が意味があるのではないでしょうか?

この「合格者平均」のデータは、漢検さんから出されている数少ないデータの1つなので、何か有効に使えないかとあれこれ考えましたが、どれも今一つピンと来ませんでした…^^;
分野ごとに問題数や配点が一定なら、分野ごとの(合格者にとっての)難易度を比べることが出来そうですが、それも出来ませんしね…。

数字やデータというのは、出し方を変えるだけで与える印象を変えますし、あまり意味のない数字を見せて相手を騙すことも出来るので、危険なものでもあります。
漢検さんには、出来るだけ意味のあるデータ、利用価値のあるデータを出してもらいたいものです。

以前も書いたように、最も価値があるのは全受験者の度数分布表だと思いますが…出せないものなのでしょうか…?(-ω-;)ウーン

まあ、文句ばっかり言ってても仕方ありませんので(苦笑)、あまり意味のないデータに振り回されずに頑張っていきましょ~ (* ̄0 ̄)/ オゥッ!!



話は以上なのですが、折角なので、「数字によって騙される」という例として、問題を一つ出したいと思います。

A国には毎年行われる国家的なお祭りで、100万人に1人の割合で金貨が当たるという宝くじのようなイベントがあり、国民全員が参加します。
占い師Bの元には、毎年このお祭りの直前に、多くの人が今年金貨が当たるかどうかを占いにやって来ます。
占い師Bは客を選ばず全員を占いますが、毎年99%の確率で、その人がその年に金貨に当たるかどうかを言い当てています。
ある年、男Cが占い師Bに占ってもらったところ、「金貨が当たる」という占い結果が出て、男Cは大喜びしています。
さて、実際に男Cに金貨は当たるのでしょうか…?
ただし、占いの結果が出ることによって、金貨が当たる運命が引き寄せれられるなどの効果は無いものとします。









いかがでしょうか…?

「99%当たる」というのだから、当たる確率の方が高そうな気がしませんか…?^^;

確率で考えるとややこしいので、占い師Bの元にちょうど100万人が占いに来たとし、その中に1人だけ、その年のお祭りで金貨が当たる人がいるとします。

「99%当たる」ということは、「1%外れる」ということで、占い結果が外れたのは1万人です。
この1万人のうち、少なくとも9999人には金貨は当たらないので、その人たちには「金貨が当たる」と告げられた上で、その占い結果が外れた、ということになります。

「金貨が当たる」と告げられたのが9999人以上、実際にこの中で金貨が当たるのは最大1人。
従って、男Cの占い結果が「金貨が当たる」であったとしても、金貨が当たる確率は高く見積もっても9999分の1にしかならないということです。

金貨は当たりそうに無いですね…(+o+)

そもそも占い師Bに何らかの能力があるのかどうかも疑わしいところです。
全員に「金貨が当たらない」と言えば、99.9999%の確率で当たるのに、命中率が99%では低すぎます(笑)

しかし、「100万人に1人」という情報が無ければ、「99%」=「ほぼ100%」と考えてしまって、騙されてしまうこともあると思います。
数字やデータは、ちゃんとした出し方をしないと、不誠実な対応になってしまうということですね…。

ちなみに、問題の元ネタはありますが、状況や数値などは私が考えたものです。
ちゃんと騙せる問題になっていたでしょうか…???^^;
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