漢検1級模擬試験倉庫

(かんけんいっきゅうもぎしけんそうこ):漢検ブログの一。模擬試験を作成,公開している。略称,模試倉庫。

模擬試験その6(記事版)

「模擬試験その6」の問題と解答です。(ヒントはありません。)
問題文などは省略しておりますので、形式等にご注意ください。
(この模試は旧形式です。特に問題番号等にお気を付けください。)

「続きを読む」をクリックしてご覧ください。



(一)
1.桴槎に乗って川を下る。
2.流言蜚語が社会の搗乱を招く。
3.縵帛で作られた服を着る。
4.粗暴な男たちの諠詬の声を聞く。
5.土の中で螻螾が蠢く。
6.劣悪な環境が原因で癇痙を発症した。
7.落落として群を出づは欅柳に非ず。
8.圧力の変化により水が渝溢する。
9.蔓延る草を芟刈する。
10.河岸で緡綸を垂らす。
11.絢爛豪華な鳳舸が湖上を走る。
12.群雄正に翕赫たり、双翹自ら飛揚す。
13.不祥事のあった企業に鴆媒が浴びせられる。
14.状況が分からず度々顧盻した。
15.崟岌たる山々が連なる。
16.垣衣蛛網窓牖に蒙る。
17.釣った魚を縷膾にして食べる。
18.蚕蛹を肥料に用いる。
19.物陰に涵淹して追手から逃れた。
20.嫩蕊香英馬鞍を撲つ。
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21.しい風が吹き渡る。
22.話題の店に人々がまる。
23.絹莢を冷凍保存する。
24.雫が垂れちて水溜まりが出来る。
25.車にかれて怪我をする。
26.文章の誤りをす。
27.お祝いの進物にを添える。
28.事故による多くの死者をる。
29.次回作は髷物を書く予定だ。
30.事態をく捉えて更なる不幸を招く。
 
(二)
1.部下への叱責がテキメンに効く。
2.中華思想ではジュウテキは蔑まれる。
3.賭博に手を出し借金マミれになる。
4.彼とは実力にショウジョウの差がある。
5.帯広で迫力のあるバンエイ競馬を見る。
6.センメツを目的とする兵器の廃絶を求める。
7.布の端を千鳥カガりで仕上げる。
8.児童のギョウチュウ検査が廃止される。
9.マカ不思議な出来事に啞然とする。
10.旅先でコモマクラを使う。
11.ヒョウキョを明示して証明する。
12.易者がセンゼイして吉凶を見る。
13.俗世からセンゼイして悟りを開く。
14.父は将棋と囲碁をタシナむ。
15.食糧難で村民が飢えにタシナむ。
 
(三)
1.カズノコをお祝いに贈る。
2.京都にモミジ狩りに行く。
3.子はカスガイ
4.わがたつソマに墨染の袖。
5.雌猫は炬タツで丸くなる。
 
(四)
1.のろし。
2.文字の誤り。
3.召使い。下男・下女。
4.鞭打つこと。
5.災い。また、災いの兆し。
 
うえんば、かいらい、けいとう、すいたつ、
だっき、ぬひ、ほうすい、ようげつ
 
(五)
ア.( 1 )泣練
イ.( 2 )旁旁
ウ.( 3 )三顧
エ.( 4 )油油
オ.( 5 )致誠
カ.毫毛( 6 )
キ.沐浴( 7 )
ク.青鞋( 8 )
ケ.跛立( 9 )
コ.珠襦( 10 )
 
かしょ、がんあい、きざ、ぎょっこう、
こくき、しかい、じょこん、そうろ、
ふか、ふべつ
 
11.美しいもののたとえ。
12.人は習慣次第で善人にも悪人にもなるたとえ。
13.無作法なさま。
14.災いは小さいうちに除去すべきだということ。
15.旅をするときの服装。
 
(六)
1.杜鵑
2.虎杖
3.朱鷺
4.粟米草
5.蜻蜓
6.五倍子
7.生絹
8.山蘿蔔
9.雀斑
10.花鶏
 
(七)
ア 1.閔慰 … 2.閔れむ
イ 3.罷憊 … 4.憊れる
ウ 5.纏裹 … 6.裹む
エ 7.掣臂 … 8.掣く
オ 9.遐瞰 … 10.瞰る
 
(八)
1.掉尾
2.孱羸
3.正史
4.雇傭
5.清酒
 
6.鍾愛
7.遊学
8.狎客
9.蹌踉
10.黌宇
 
かくしゅ、けいけん、しょうじょ、だくろう、
はいかん、ひいき、ふきゅう、へきとう、
ほうかん、まんさん
 
(九)
1.ゴマメの歯軋り。
2.八つ子もカンシャク
3.九仞の功をイッキに虧く。
4.チュウチョウの藤は松に離れて便り無し。
5.西施のヒソみに効う。
6.黒牛ハクトクを生む。
7.キケンを被って稚児を威す。
8.人とビョウブは直には立たず。
9.千雀万鳩ヨウと仇を為す。
10.千人の諾諾は一士のガクガクに如かず。
 
(十)
 此方から見ると対岸の一ところに支流の水のそそいでいるのが分かる。ア.其処迄は相当の距離があるので、細部は見えないがやはり一つの趣があるように見える。即ち、直線的な一様な対岸が其処で割れているのだから、割れ目の感といったらよいかも知れない。併しその支流は極めて小さいもので、人々の注意する程度にも至っていない。
 晩秋のある日、自分は病後の体を馴らすために、対岸、つまりその支流のそそいで居る側の岸近くを歩いて、桐の木だの、1.クルミの木だの、その他の雑木のあるところの日陰に腰をおろして休み休み、なお歩いて行った。自分は腰をおろして休むと眠気が出る、そういう時にはうたたねをする。もう冬外套をイ.ていたので、顔をひくくして外套の襟のところにうずめるようにして眠る、十五分間も眠ればまた起きて歩みだすという具合である。歩く道は極めて細いけれども、兎も角農民がその道に頼って歩くと見えて辛うじて道の形態をなしている。道は最上川の流れと2.ヤヤ離れてついて居り、その間は3.ハンラン帯で少し増水すると其処に浸水するようになって居る。其処にはウ.だの川柳などが生えている。
 その細い道の一方(最上川の流と反対側)は畑になっていて、豆類の収穫はもうエ.わって居る。桐や其の他の木からはしきりに落葉している。なお歩いて行った。最上川増水の時に出来たらしい、ほら穴のような処があったり、流れの跡のような処があったりして、とうとう川に突き当たった。川は幅ヤヤひろく、水は浅く底の砂が透いて見える。底は砂であるから水が激するということがない。両岸が思ったより高く、小さいながら水面まで一つの断崖をなして居る。断崖には雑草が密生していて紅葉して居る。これをもっと大きい山水に拡大すると一つの大きいオ.谿谷とおもうことも出来る。細い道は其処に極まる。
 これは、前言した支流の川口ではあるまいか、こう自分は思って、川柳の4.ヤブをかき分けて行くと果たしてそうであった。この支流の川口であった。この支流の水が大きい最上川にそそいでいるところであった。自分はその川口のところに降りて行った。
 水は小さいデルタらしいものを作ろうとして作りきれず、その両側の水は先ず形容すれば5.センカンとして流れて居る。自分にはこの漢熟語は未だ活きて居るが、自分の孫ぐらいの時代になると、もはやこういう熟語はその語感が活きていないだろう。然らば、ただ、音をたてて流れているとだけに表すだろう。そこを通った水は合流して、一つの小さいいきおいをなして最上川にそそぐのである。岸には砂が溜まり、小さい砂丘の如き形をなしたところもあり、増水のときに水に浸ったのが未だ乾ききれずに、自分の穿いたゴム靴が度々ぬかった。其処の砂地の下に石原になったところがある。これはもっとひどい増水の時に出来た石河原であろう。砂の上には6.セキレイらしい鳥の足跡などがある。かくの如くにして川幅のひろい、平明な最上川の水に合流しているのである。岸に近い水中には小さい魚の子が泳いで、7.メイメイ(注)日光の影を持って居る。これなども病後の自分にとって8.アイレンに堪えぬ光景だといってよい。この両岸の高いのが、つまり9.オオゲサにいうと断崖が、向こう岸から見ると一つの割れ目になって居て、一種の趣をなして居るのであった。(注:それぞれ。)
 この平凡な細い支流は、五十沢川といい、源を追尋すると畑地の間をとおり、今宿の部落手前にかかり、人家の前では洗濯をされたり、野菜を洗われたり、汽車の線路を越え、山地に入り、下五十沢、上五十沢の部落を通り、なかなか遠いところから発しているので、自分はそこまでたどることは出来ぬのであった。
 この町の東端にオボロケ川という支流がカ.いで居る。この名は尾花沢町の一部に朧気(オボロケ)という処があり、この川が其処を通過するのでこの名がある。このオボロケというのはどういう意味であろうか。朧気といふのは必ず当て字に相違ない。そうしてひょっとすると愛奴(アイヌ)語か何かであるのかも知れない。
 大石田から尾花沢にかけ、石器時代の遺物が出で、大石田浄願寺境内などでは雨後にキ.石鏃が露出するくらいであるから、必ず愛奴語あるいはその10.ナマリなどが遺存しているようにもおもわれ、金田一博士などに聞いて見たい言葉である。この支流の川口は大体三間ぐらいで、ふだんは川原になって居りその川原を流れが三つにも四つにも分かれて、最上川にそそいでいるのである。それだから、護謨の長靴を穿けばそこを楽に渡ることも出来る。夏には子供らが来て、小石で堤防ようのものを作ったりしては遊んで居るし、十一月の今時分になると、この川の岸に女連が集まって来て菜大根の類を洗って居る。平凡な川口だとク.っていい。…(中略)…
 こういう部落にも興亡の小歴史があり、豊年と凶年と相交代しつつ現在に及んで居るのである。また、部落の古文書などに、『大雨洪水、村山郡諸川沿岸被害多し』などというのがケ.見あたるところを見ると、かくのごとき小さい川といえども大雨の時には恐るべき猛威を示すことがコ.必定である。大石田の川口が、大雨にあたって驚くべき姿を呈するのを実見して、以てその源をも想像することが出来る。(齋藤茂吉「支流」より)



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