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模擬試験その7(記事版)

「模擬試験その7」の問題と解答です。(ヒントはありません。)
問題文などは省略しておりますので、形式等にご注意ください。
(この模試は旧形式です。特に問題番号等にお気を付けください。)

「続きを読む」をクリックしてご覧ください。



(一)
1.湖の水面が渙冱を繰り返す。
2.犬が狃恩して飼い主を無視する。
3.供の者は倅車に乗り込む。
4.遠くの畑で耦耕する夫婦を見つける。
5.趺跏して瞑想に入る。
6.万の物を筐筥に入れて売る。
7.肌腠に薬液を注射する。
8.政治の痿痹により国が乱れる。
9.輜駕に軍用品を積載する。
10.寒檠の下で呵硯する。
11.屛幃の内にて陰謀詭計を企てる。
12.世情衰歇を悪み、万事転燭に随う。
13.夫、風は天地の気なり、溥暢にして至る。
14.糟糠の妻は堂より下さず。
15.帝に巾幗婦人の飾を贈る。
16.莽渺たる荒野に風が吹き抜ける。
17.代議士の家の贅婿となる。
18.その趣味は嗜痂の癖と言わざるを得ない。
19.前年譴謫に遭い、探歴して邂逅するを得たり。
20.遺佚せらるるも怨みず、阨窮すれども憫えず。
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21.高く伸びた草をる。
22.彼の仕事をけることは犯罪だ。
23.地位を得てった態度を見せる。
24.を酢漬けにして食べる。
25.肌のい少年と出会う。
26.は南北で色の濃さが異なる。
27.かに雷鳴が轟いた。
28.大きさの違うを上手く使い分ける。
29.見返りを求めていを贈る。
30.家の錏庇に雪が積もる。
 
(二)
1.ヒスイの玉を装飾として用いる。
2.相手の勢いに思わずアトズサりした。
3.容疑者を徹底的にキクジンする。
4.歳を取りモウロクとしてきた。
5.獣の皮をナメして衣服を作る。
6.左官がコテを器用に使う。
7.ホウロクで茶葉を煎る。
8.神仏にケイケンな祈りを捧げる。
9.キラめく星座を眺める。
10.我が子に対してシトクの愛を懐く。
11.ギョウコウに恵まれ窮地を逃れる。
12.とんだ勘違いを犯してザンキに堪えない。
13.嫌いな相手を傷つけようとザンキする。
14.ミノ笠を着て雪の中を行く。
15.ミノ布団を敷いて寝る。
 
(三)
1.スバシリは出世して鯔になる。
2.褒章授与の式典で優ジョウを賜る。
3.京町家のコマイ掻きをする。
4.森の中でカシの実を拾う。
5.布の染色の際にシンシを用いる。
 
(四)
1.事業や制度などを押し広めること。
2.父母を敬慕すること。また、郷里。
3.軽い病気。気分が少しすぐれないこと。
4.傍若無人なさま。
5.大きな隔たり。
 
おんこう、かいこう、けいてい、しれい、
せんぱく、そうし、びよう、もんしつ
 
(五)
ア.( 1 )触藩
イ.( 2 )春意
ウ.( 3 )棘路
エ.( 4 )不羈
オ.( 5 )臥轍
カ.頑廉( 6 )
キ.甕裡( 7 )
ク.深根( 8 )
ケ.咬文( 9 )
コ.鳩居( 10 )
 
かいもん、けいけい、けんかい、こてい、
しゃくじ、じゃくそう、だりつ、ていよう、
はんえん、まんこう
 
11.見識が狭く世間知らずの人のたとえ。
12.和やかな気分が、全身に満ちていること。
13.政界の最高幹部のこと。
14.立派な人の影響で悪い人が良くなること。
15.何者にも縛られず自らの意志を保つこと。
 
(六)
1.石斑魚
2.海鼠子
3.蟀谷
4.呉桃
5.自鳴琴
6.仏掌薯
7.泡沫
8.海扇
9.水黽
10.乙鳥
 
(七)
ア 1.仆僵 … 2.仆れる
イ 3.烹熬 … 4.熬る
ウ 5.熾肆 … 6.熾ん
エ 7.嗔恚 … 8.嗔る
オ 9.攫撮 … 10.撮む
 
(八)
1.仰眄
2.皎潔
3.草萊
4.凡童
5.失当
 
6.食傷
7.煽情
8.陵轢
9.疎密
10.復飾
 
えんよ、おわい、がいせつ、きちゅう、
げんぞく、こわく、じゅうりん、じょうゆう、
ねいけいじ、ふかん
 
(九)
1.ヒニクの嘆。
2.リッスイの地無し。
3.ブンゼイ山を負う。
4.ドゲイの石を抉るが如し。
5.善言はフハクよりも暖かなり。
6.ゴイを歌う。
7.借りる八合す一升。
8.オンザの初物。
9.隣のジンダ味噌。
10.ランジャの室に入る者は自ら香ばし。
 
(十)
 札幌に来る時、母が1.センベツにくれた小形の銀時計を出してみると四時半近くになっていた。その時計はよく狂うので、あまりあてにはならなかったけれど、反射鏡をいかに調節してみても、クロモゾームの配列の具合がしっかりとは見極められないので、およその時間はわかった。園は未練を残しながら顕微鏡の上にベル・グラスを被せた。いつの間にか助手も学生も研究室にはいなかった。夕闇が処まだらに部屋の中には漂っていた。
 三年近く被り慣れた大黒帽を被り、少しだぶだぶな焦げ茶色の出来合い外套を着こむともうすることはなかった。廊下に出ると動物学の方の野村教授が、外套の衣囊(かくし)の辺で癖のように両手を拭きながら自分の研究室から出てくるのにア.あった。教授は不似合いな山高帽子を丁寧に取って、2.ススけきったような鈍重な眼を強度の近眼鏡の後ろから覗かせながら、含羞(はにか)むように、
「ライプチッヒから本が少しとどきましたから何なら見にいらっしゃい」
 と挨拶して、指の股を思い存分はだけた両手で外套をこすり続けながら忙しそうに行ってしまった。何のこだわりもなく研究に没頭しきっているような後ろ姿を見送りながら、園は何となく恥を覚えた。それは教授に向けられたのか、自分に向けられたのか、はっきりしないような曖昧なものであったが。
 時計台のちょうど下にあたる処にしつらえられた玄関を出た。そこの石畳は一つ一つが踏みへらされて古い砥石のようにイ.彎曲していた。時計のすぐ下には東北御巡遊の節、岩倉具視が書いたという木の額が古ぼけたままかかっているのだ。「演武場」と書いてある。
 芝生代わりに校庭に植えられた牧草は、三番刈りの前でかなりの丈にはなっているが、一番刈りのとはちがって、茎が細々と痩せて、おりからのささやかな風にも揉まれるように3.ナビいていた。そして空はまた雨にならんばかりに曇っていた。何んとなく荒涼とした感じが、もう北国の自然にはウ.ってきていた。
 園の手は自分でも気づかないうちに、外套と制服のエ.をはずして、内衣囊の中の星野から託された手紙に触れていた。表に「三隅ぬい様」、裏に「星野」とばかり書いてあるその封筒は、滑らかな西洋紙の触覚を手に伝えて、膚ぬくみになっていた。園は淋しく思った。そして気がついてゆるみかかった4.ホドを早めた。
 碁盤のように規則正しい広やかな札幌の往来を南に向いて歩いていった。ひとしきり明るかった夕方の光は、早くも藻巌山の黒い姿に吸いこまれて、少し5.モヤがかった空気は夕べを催すと吹いてくる微風に心持ち動くだけだった。店々にはすでに黄色く灯がともっていた。灯がともったその低い家並で挟まれた町筋を、仕事をなし終えたとオ.しい人々がかなり6.シゲく往来していた。道庁から退けてきた人、郵便局、裁判所を出た人、そう思わしい人人が弁当の包みを小脇に抱えて、園とすれちがったり、園に追いこされたりした。製麻会社、麦酒会社からの帰りらしい職工の群れもいた。園はそれらの人の間を肩を張って歩くことができなかった。だから伏し眼がちにますます急いだ。…(中略)…
 白官舎はその市街の中央近いとある街路の曲り角にあった。開拓使時分に下級官吏の住居として建てられた四戸の棟割り長屋ではあるが、亜米利加風の規模と豊富だった木材とがその長屋を巌丈な丈高い南京下見の二階家に仕立てあげた。そしてそれが舶来の白ペンキで塗り上げられた。その後にできた掘っ立て小屋のような7.マサブき家根の上にその建物は高々とカ.えている。
 けれども長い時間となげやりな家主の注意とが残りなくそれを蝕んだ。ずり落ちた瓦は軒に這い下がり、そり返った下見板の木目と木節はキ.鮫膚の8.シワや吹き出物の跡のように、油気の抜けきった白ペンキのク.安白粉に汚くまみれている。けれども夜になると、どんな闇の夜でもその建物は9.リンに漬けてあったようにほの青白く光る。それはまったく風化作用から来たある化学的の現象かもしれない。「白く塗られたる墓」という言葉が聖書にある……あれだ。
 深い綿雲に閉ざされた闇の中を、ケ.の群れが途切れては押し寄せ、途切れては押し寄せて、手稲山から白石の方へと秋さびた大原野を駈け通った。小躍りするような音を夜更けた札幌の板屋根は反響したが、その音のけたたましさにも似ず、10.セキバクは深まった。霰……北国に住み慣れた人は誰でも、この小賢しい冬の先駆のコ.の音の淋しさを知っていよう。(有島武郎「星座」より)



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コメント

大発見??

こんにちは~

大発見のおかげで
「海鼠子」悩まずすんなり出てきました~

これまで毎回考えてたので楽になって良かった~

  • 2017/09/25(月) 16:40:19 |
  • URL |
  • rikuroku #-
  • [ 編集 ]

ごめんなさい

「海鼠」を「こ」と読む大発見…私は初見で気付いていた(というより、「このわた」の「こ」が、「なまこ」の「こ」だと知っていた)ので「当たり前じゃん」と思っていました、ごめんなさい(笑)

  • 2017/09/25(月) 18:41:18 |
  • URL |
  • spaceplusKK #hHfHWlpo
  • [ 編集 ]

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