漢検1級模擬試験倉庫

「訓読み」について

前回の記事で自分の意見を述べたところ、それに対してコメントを頂きました。
「訓読み」についてのコメントで、読んでいるうちに考え込んでしまい、
食べていたガリガリ君がドロドロに氷釈(?)しました(苦笑)

この「訓読み」の話は次の3つに分けた方が分かりやすいかと思いました。
「漢字としての訓読み」「漢検が出題する訓読み」「今後模試として出すべき訓読み」
順に、考えたことを書きたいと思います。
(以下、「模擬試験その1」の一部内容に触れます。)



「漢字としての訓読み」
具体的に言うと、「字義のうち、どこまでが訓読みとするべきか?」という問題。

コメントしていただいた、ひでまろさんの見解は、
「漢字を翻訳し和語で説明・表記したものが訓読み(和訓)であり、
和訓はすべての字義に対応してはいない」
というものでした。
個人的には「漢字を翻訳し和語で説明・表記した」というのが「誰が」なのかが気になったのですが、
それはともかく、少なくとも、「字義の全てを訓読みとすべきではない」というご意見だと解釈しました。

自分の意見は、「試験に出題する/しない」「正解/不正解」などの話は別として、
訓読みは「字義に沿えばオールOK」といったところでしょうか。
極端に言えば、「愛(すきですきでしかたない)んだ」なんて読みも、
おかしいとする根拠はないのでは?と思います。積極的に正しいとは思いませんが(笑)

漢検漢字辞典の第二版で、他の辞典には見られない訓読みが追加されたところを見ると、
漢検さんも、どちらかというと似たようなスタンスで、「漢字に対してもっと自由に気軽に接してほしい」
という気持ちがあるのではないかと思いました。

勿論、人によって意見が分かれて当然ですので、
自分の意見が絶対的に正しいとは思っていませんし、押し付けるつもりもありません。
「そんな意見があるんだな~」ぐらいに思っていただければありがたいです。

「漢検が出題する訓読み」
こちらは「漢字検定で出題される妥当な訓読みの範囲は?」という問題。(メインテーマ?)

今回は勿論、「字義に沿えばオールOK」なんてことは言いません(笑)

ひでまろさんには、
> 協会は作問するにあたり、漢検辞典を持っていない受検者も視野に入れているはずで、
> 事前に市販の漢和辞典の記載内容をチェックしていると思われます。
> 一般に訓読みとして認知されていない「恕る」は問題として適切とはいえないのではないでしょうか。

とコメントを頂きました。(その1の(一)23「恕(おもいや)る」)

ハッとしました。自分自身、初受検のときに、漢検辞典を持っていなかったからです。
「『漢字』検定と銘打っている以上、特定の物が無ければ合格できないような出題はおかしい」
と思っていましたし、辞典を手にして自分の意見が変化していることに気づき、大笑いしてしまいました(笑)

しかし、前回の記事内容と重複しますが、
やはり、第二版の訓読みを一生懸命覚えた人が馬鹿を見るような出題もどうかと思うんですよね。
「第二版をなけなしのお金で買って、合格目指して勉強している学生さん」
なんて想像すると、「覚えた内容が実は出ない」というのは可哀想ですし(泣)

とはいえ、「辞典を買う余裕が無くて、家にあった辞典で勉強している学生さん」
もいるかもしれませんし、どう出題しても公平にはできないのかもしれませんね…。

結局、自分の意見は纏まりませんでした。

「今後模試として出すべき訓読み」
漢検辞典第二版に沿って出題すると、漢検の問題として適さないかもしれない、
という何だか理不尽な状況に困惑しております(苦笑)
とりあえず、マイナーと思える訓読みがあれば、他の辞典を参照したり、
出題後に「制作後記」でフォローを入れたりして、対応しようと思います。

まだ、頭の中が渾沌としていますが、発見もありましたし、とても勉強になりました。
また、どなたでも、ご意見をいただければ幸いです。
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コメント

訓読み

うーむ、これはテーマが重いです。私は漢字研究者ではありませんので、これ以上の言及は差し控えます。ただ、訓読みは日本固有の文化遺産で、先人たちの英知の結晶が長い歳月を経て定着したものですから、大切に継承すべきと考えます。漢字かな交じり文は訓読みなしでは成立しません。

さてメーンテーマです。繰り返しますが、1級の訓読みの出題は漢検1版からに限定されています(28-1を含む)。漢検2版が刊行されて1年半以上経つわけですから、何らかの意図があるのでしょう。「どこからもクレームの来ない問題」が出題の基本方針とすれば必然的に漢検1に限られます。ただし、今回の「嫖い」のように現行読みとして定着しているものは今後出題される可能性がありますので注視したいですね。漢検辞典に収録されている訓読みは他の辞典にくらべて多いことは歴然です。すべてを覚える必要はない、が私の持論です(訓読みの世界にはまってしまうと怖いです)。ただ、ビギナーの学習者にとっては厄介な問題かも知れません。
まとまりのないコメントになってしまいました。言葉足らずの面はご容赦ください。以上よろしくお願いします。

妥当性の問題

「大切に継承すべき」という思いはきっと私も、ひでまろさんも共通した思いでいるのだと思います。
ただ、「大切に」ということに関して方向性が違っているので意見が対立しているだけでしょう。
これは、「訓読み」に限ったことではないですね。
「漢字」、「日本語」、「日本文化」など、全てにおいて、「どのように後世に伝えるか」というのは様々な考え方があると思います。
答えが出ることは無いですが、このような議論をすることで、色々な「大切」な思いがあるんだなと若い人たちに伝わっていけばいいと、個人的に思っています。

メインテーマですが、記事を上げてからも考えました。
やはり、ひでまろさんのおっしゃる通り、他の辞典に無いようなものの出題は、「漢字検定」として妥当ではなく、クレームが出ても仕方がないような気がします。
「クレームが出ないように」と思っているのなら、漢検さんには、出さないものは「出ない」と受検者に伝えていただきたいところです。
多くの人に漢字を学び、検定を受けてほしいのであれば、モチベーションを下げるようなことはしてほしくないですね。
「訓読み」だけでなく、「故事・成語・諺」の分野も、範囲がよく分からず、モチベーションダウンの要因になっている気がします。

ひでまろさんの貴重なご意見、重ねて感謝申し上げます。

  • 2016/06/24(金) 21:24:11 |
  • URL |
  • spaceplusKK #nuV3bpMk
  • [ 編集 ]

いつもありがとうございます。
確かに、

①現在は「一版」に限定

されておるようですね。しかし、

②いつかは「二版」から出される

という気がいたします。
「まずは初合格を目指す」場合はむしろ「一版」を使うほうが有効でしょうか。リピーターとしては「二版」の学習も進めるべきと考えます。

こういうやりとりが出来るのがコメント欄のナイスなところですね。

  • 2016/10/27(木) 10:43:39 |
  • URL |
  • ボクちゃん #7mio2xcs
  • [ 編集 ]

初版の訓読みも十分難しい…(汗)

ボクちゃん先生、随分前の記事を読んで下さったんですね^^;
コメントありがとうございます。

確かに、初版の訓読みの数はそう多くないですし、新出のものを出し続けていると、いつかは第二版にしかないものを出すことになるかもしれませんね。

ただ、現時点では、初版の範囲でも、高得点獲得者ですら悩む難問はまだ作れるようなので、「読みの対策」としては基本的に初版に限った方が良いと、"今"の私は思っています(笑)
(「字義」を学ぶのに第二版の読みの利用する手はありますけど。)

コメントで意見を頂けるのはありがたいですね。
特に反対意見を聞けるというのは幸せなことだと思っています^^

  • 2016/10/27(木) 12:08:27 |
  • URL |
  • spaceplusKK #hHfHWlpo
  • [ 編集 ]

追記

とはいいつつ、初版に無い訓読みの問題の記事を試験後に予定しています(笑)
出題形式は、今のところ「Qさま!」のような感じにしようかと思っています^^

  • 2016/10/27(木) 13:07:28 |
  • URL |
  • spaceplusKK #hHfHWlpo
  • [ 編集 ]

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