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模擬試験その26(記事版)

「模擬試験その26」の問題と解答です。(ヒントはありません。)
問題文などは省略しておりますので、形式等にご注意ください。

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(一)
1.暮靄に霞む山々に故郷を思う。
2.独座一榻に満つ。
3.寤寐にも離れず、起居にも忘れず。
4.小人努めずして、僥倖を窺覬す。
5.多種多様な植物が紛淆して生える。
6.上膊全体に擦り傷を負う。
7.掃除に棕櫚の箒を使う。
8.輟食したために麺が伸びた。
9.熙熙然として以て死に至れり。
10.幼君を傅育する重責を担う。
11.筐筥に花など摘み入れたり。
12.浩瀚な書籍が韞蔵されている。
13.霎時のうちに景色が一変した。
14.自暴自棄になった男を綏遏する。
15.杖術の達人が鉄枴を振り回す。
16.荼薺は畝を同じくせず。
17.小人の交わりは甘きことの如し。
18.蛆虫は臭さを知らず。
19.敝縕袍を衣、狐貉を衣たる者と立つ。
20.大規模な集会で獅子吼する。
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21.難に臨んでかに兵を鋳る。
22.の長さを羨む。
23.自ら作せるいはのがるべからず。
24.遥かなるを見上げる。
25.残った案件は専門家にって決める。
26.空鼾を見透かされる。
27.林間に酒をめて紅葉を焚く。
28.漁師がに思いを馳せる。
29.将に敬んで耳をぎ、以て玉音を聴く。
30.蠍擬が悪臭を放つ。
 
(二)
1.人気力士として一世をフウビする。
2.酢でもコンニャクでもいけない奴だ。
3.花のオシベで花粉が作られる。
4.ガイシの誤りにより減点される。
5.アエぎながらも最後まで走り切る。
6.様々な噂がジダに触れる。
7.髪がオドロと乱れる。
8.敷居が高く、門前でテキチョクする。
9.山葵の辛さに思わず目をシバタタく。
10.芸術面でテンピンの才を持つ。
11.状況を把握しようとトミコウミする。
12.彼とは気が置けないジッキンの仲だ。
13.鍋の湯が煮えタギる。
14.悩める青年にイッピの力を貸す。
15.濁世の汚穢からセンゼイする。
16.多数の案をフルイに掛けて候補を絞る。
17.土木ソウレイな豪邸に住む。
18.人権のないソウレイの身分となる。
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19.トモを身に着け弓を射る。
20.彼にはセガレが世話になった。
 
(三)
1.兄弟げんか。うちわもめ。
2.天子のめぐみ深いお言葉。
3.気に入りの家来。
4.文章などの技巧をこらすこと。
5.はかない栄華のたとえ。
 
かいむ、がんせい、げきしょう、そうらい、
へいしん、ほうこう、ゆうじょう、ろうこく
 
(四)
問1
1.(   )激励
2.(   )生鳳
3.(   )布裙
4.(   )肥馬
5.(   )政権
6.瑶林(   )
7.衆賢(   )
8.懇到(   )
9.乾坤(   )
10.跳梁(   )
 
あそう、いってき、かいらい、けいきゅう、けいさい、
けいじゅ、しった、せっし、ばっこ、ぼうじょ
 
問2
1.都会の雑踏の形容。
2.遠国の諸侯となる人相。
3.どこにでもいる普通の人。
4.立派な人の退官を引き留めること。
5.ひどく貧しいことのたとえ。
 
一詠一觴、五行相剋、張王李趙舳艫千里、
朝齏暮塩、燕頷虎頸、轂撃肩摩、攀轅扣馬
 
(五)
1.紙撚
2.丁翁
3.香欒
4.黶子
5.仮漆
6.胡菫菜
7.雀卵斑
8.鹿蹄草
9.山毛欅
10.三角楓
 
(六)
ア 1.躓顚 … 2.躓く
イ 3.闢闔 … 4.闢く
ウ 5.旰昃 … 6.旰い
エ 7.鶯囀 … 8.囀る
オ 9.懿軌 … 10.懿い
 
(七)
1.愚瞽
2.仁厚
3.朝暾
4.偏在
5.窮屈
 
6.姚冶
7.猟人
8.焚灼
9.周匝
10.澱淤
 
あだ、ぎょうはく、さし、しょうき、しょうこう、
じょかん、ちと、らっき、りょうじょう、れいり
 
(八)
1.鶍のハシの食い違い。
2.ノミと言えば槌。
3.虎口のザンゲン
4.デッすれども緇まず。
5.憎まれっ子世にハバカる。
6.之を望めばボクケイに似たり。
7.ロウキ千里を思う。
8.江河はロウシを実たす能わず。
9.ヘイスイ相逢う。
10.于公モンリョを高大にす。
 
(九)
A 葬(とむら)いのことや焼き場のことで手続きに出掛けて行ってくれる義弟を顧みて、彼はそう云った。昨夜からの疲労と興奮が彼の意識を1.オボロにしていた。妻のいる部屋では、今朝ほど臨終にかけつけたのに意識のあるうちには間にあわなかった神戸の義姉がいた。彼はひとり隣室に入って、煙草を吸った。障子一重隔てて、台所では義母がア.昼餉の仕度をしていた。…(中略)…彼はぼんやりと畳の上に2.ウズクマっていた。…(中略)…
 妻の寝床は部屋の片隅に移されて、顔は白い布で覆われていた。そこの部屋のその位置が、前から一番よく妻の寝床の敷かれた場所だった。彼女は今も何ごともなく静かに睡りつづけているようだった。だが、四年前にイ.えたまま、まだ一度も手をとおさなかった訪問着が夜具の上にそっと置かれていた。電灯の明かりに照らされてその緑色の裾模様は冴えて3.ウズくようだった。…(中略)…彼は妻の枕許に近より、顔の白布をめくってみた。あれから何時間たったのだろう。顔にウ.されている死の表情は、苦悶のはての静けさに戻っている。…(中略)…義母が持って来たアルコールを脱脂綿に浸して、彼は妻の体を拭いて行った。義母はまだ看護のつづきのように、しみじみと死体に指を触れていた。それは彼にとって知りすぎている体だった。だが硬直した皮膚や筋肉に今はじめて見るエ.陰翳があった。…(中略)…
「駄目なんだ」と彼は力なく笑った。だが、笑うと今迄彼のなかに張りつめていたものが微かにほぐされた。だが、ほぐされたものは忽ち彼から滑り墜ちていた。彼はふらふらの気分で、しかしまっすぐ歩ける自分を4.イブカりながら鋪道を歩いていた。友人と別れた後の鋪道にはまたぼんやりと魔の影がオ.っていた。(原民喜「死のなかの風景」より)
 
B 訳本ファウストにはまだ正誤が公にして無い。しかし出来てはいる。あの本を発行している5.ショシ富山房は初第一部を千五百部印刷して神田の大火に逢った。その時千部は焼けて五百部残った。幸いな事にはまだ紙型が築地の活版所から受け取って無かったので、これは災を免れた。そのうちに第一部の正誤が出来たので、一面紙型をカ.象嵌で直し、一面正誤表を印刷することを富山房に要求した。第一部の象嵌は出来た。しかし6.ジンヨの五百部は世間の7.チュウキュウが急なので、正誤表を添えるにキ.あらずして売り出された。…(中略)…
 訳本ファウストが出ると同時に、近代劇協会は第一部を帝国劇場で興行した。帝国劇場が五日間連続して売り切れになったのは、劇場が立って以来始めての事だそうだ。そこで今日まで文壇がこの事実に対して、どんな反響をしているかと云うと、一般にファウストが8.オトクせられたと感じたらしい。それは先ずファウストと云うものはえらい物だと聞いてわけも分からずに集まる衆愚を欺いて、協会が大入りをク.ち得たのは、9.ビロウの振る舞いだと云うのである。これは一応ケ.もらしいが、また10.アナガちそうも言われぬかと思う。ファウストがえらい物だと云うことは事実だとして好かろう。縦(たと)い訳本は悪くとも、多数がそのえらい物の影をコ.って集まるのは悪い事では無い。(森鴎外「訳本ファウストについて」より)



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