というのも、学習のきっかけや経緯などが、ちょっと特殊(?)だったので、参考になる記事を書く自信が無かったからです。
コメントで、「リピーターの方達は、どういう勉強方法を取ってるのか、とても気になります」とおっしゃる方がいらっしゃったので、改めて自身の学習法を振り返り、参考になるかは分かりませんが記事を書いてみることにしました。
テーマは「記憶」です。
長くなるので折りたたみます。
「続きを読む」をクリックしてご覧ください。
まず初めに、「記憶」と一言で言っても、実際は次の三段階に分けられるようです。
①記銘 (=記憶に入る)
②保持
③想起 (=記憶から出す)
コンピュータの五大機能は「入力」「出力」「記憶」「演算」「制御」だそうですが、人の脳をコンピュータに喩えるなら、①が「入力」、②が「記憶」、③が「出力」に当たると言えるでしょうか?
漢検学習に当てはめると、漢字や熟語などを…
①学習して「記銘」する
②一定期間「保持」する
③問題を解く際に「想起」する
の三段階が必要になるということです。
このように書くと、物凄く難しいことをしているような気になりますね(笑)
さて、それでは①②③のうち、皆さんはどこに重点を置いて対策されているでしょうか…?
まず、②は恐らく殆ど対策のしようがありません。
「記憶を『保持』しよう!」と思って「保持」するわけではありませんからね…^^;
ただ、「適度な運動」「十分な睡眠」によって長期記憶がしっかりするらしいので、こういったことが②の対策と言えるかもしれません。
残りは①と③ですが、どちらを重視するでしょうか…?
どちらも勿論重要なのですが、私がより大事だと思うのは「③想起」の方です。
この2つの大きな違いは、「問題」と「答え」の間の「思考のベクトル」の向きです。
どういうことかというと…
①は「答え」を知った状態でそれを覚え、「問題」に対応できるようにするので、思考の向きは、
「答え」→「問題」
③は「問題」を見て考えて、「答え」を導き出すので、思考の向きは、
「問題」→「答え」
となります。
肝心の試験で必要なのは、「問題」→「答え」の思考ですので、③の対策の方がより重要、というのが私の意見です。
このことから私は、間違えた問題の復習の際に、①を重視する方法より、③を重視する方法を取っています。
具体的に言うと…
仮に「失当」の対義語問題の「剴切」を間違えたとします。
意味などを調べてノートに書くと、こんな感じでしょうか?
剴切(がいせつ):ぴたりとあうこと。適切なこと。(⇔失当)
そしてノートを繰り返し見直して、熟語をしっかりと頭に叩き込む、これが①を重視した対策になると思います。
勿論、こういった対策も有効ではあります。
しかし私の場合は、③を重視しているので次のような対策を取っています。
例えばPCのメモ帳に、
失当⇔ガイセツ 剴切
(↑横に答えが白文字で書かれていますので、ご確認ください。)
といった感じのミニテストを作成しておくようにします。
これを繰り返し見直して解く、という対策です。
このとき、ミニテスト作成の際に「剴切」という言葉を頭に叩き込むことは殆どしていません。
そこに時間を費やすのではなく、ミニテストで「剴切」を思い出す時間を少し長く取るようにしています。
曖昧な状態で覚えているものを記憶の底から引っ張り出す、ということが良い訓練になると考えているからです。
「記憶の底から引っ張り出す」と言っても、ただ問題を見て唸るだけではありません。
少しでも手掛かりになりそうな関連の記憶を探るようにしています。
「音読みは確かこうだった」、「部首は竹冠だったはず」、「この辺りを辞書で調べた」、「前回はこう間違えた」、「あの問題集で見たはず」など、何でもよいので思い出せるだけの情報を思い出します。
ある程度学習を進めて、知識が身についていくと、過去の知識に「引っ掛ける」ように新たな知識を覚えていくようになると思います。

(↑イメージ図…不要?(苦笑))
「記憶の底から引っ張り出す」訓練では、この「引っ掛かり」を利用して探っていくので、繰り返すことで「引っ掛かり」が強くなったり、新たに増えたりして、「思い出す」能力が鍛えられると思います。
「思い出す」能力が鍛えられれば、試験中にふっと漢字が浮かぶことも増えるのではないかと考えています。
頭の中の知識を増やすのではなく、取り出せる知識を増やす訓練と言えるかもしれません。
(このあたりは、コンピュータでいうところの「演算」や「制御」も加わっているでしょうか…?)
以上、纏めると「『叩き込む』より『思い出す』ことに重点を置く」というのが私の考え方です。
なんか…長々と書いたものの、後半の部分だけで良かったような気も…^^;
まあ、知識が順調に増えていけば、「引っ掛けられる」知識が増えて「叩き込む」時間は自然に減っていくと思うので、意識しなくても「思い出す」ことに重点を置いて学習している人は多いと思いますけどね…。
つづく。 (え?(笑))
- 関連記事
-
-
続・続・spaceplusKK流記憶法 2017/05/05
-
続・spaceplusKK流記憶法 2017/05/04
-
spaceplusKK流記憶法 2017/05/03
-
今日は何の日? 2017/04/01
-
模試の難易度のイメージグラフ 2017/03/26
-