漢検1級模擬試験倉庫

模擬試験その29 制作後記

「模擬試験その29」に挑戦していただいた皆さん、ありがとうございました。

今回から後記では、難問、特に漢検漢字辞典の大見出しにない語の書き問題を中心に触れたいと思います。
出題されている語よりも重要なものがあれば、そちらを優先して覚えるようにしてください。

では、今回の後記です。「続きを読む」をクリックしてご覧ください。
(「その29」の解答等の内容に触れていますので、ご注意ください。)



(一)16「若き弟子を譬説(ひせつ)し提撕す。」

「説」には「セツ」以外にも「ゼイ」「エツ」という読みがありましたね。
「ゼイ」の読み分けはちょっとよく分からないので無視(苦笑)
喜ぶ意のときは「エツ」で読まなければいけません。

今回は普通に「セツ」と読む熟語でしたが、もし何も疑わずに「セツ」と読んでいた場合、「説」の「エツ」音を気にするようにした方がよいかもしれません。

(一)19「明日出でずんば、即ち死鷸(しいつ)有らん。」

「鷸蚌の争い」(=漁夫の利)の文を少し短くして出題に利用しました。
勿論、「鷸蚌(いつぼう)」の方が重要です。

(一)29「帰郷するも、その滄桑の変に瞿(おそ)る。」

「瞿(おそ)れる」の文語形での出題なので、分かりにくかったのではないでしょうか?
辞典には「驚きおそれ、ぎょっとする。」とあり、「恐れる」「怖れる」とはニュアンスが異なるようなので、このような文章で出題しました。
(ちなみに、このニュアンスの違いで書き分けさせるような出題は無いと思います。)

単に「瞿る」だけだと「み(る)」とも読むので、余裕があればこちらも押さえておきたいところです。

(二)12「酒にタダ(爛)れた生活を送る。」

「糜」「靡」にも「ただ(れる)」という読みがありますが、今回の出題の意味で使用できるかどうか分からなかったため、解答には含めませんでした。

(三)2「成竹」

そのものは漢検辞典の大見出しには無く、「成竹、胸に在り」「胸中に成竹あり」の形で載っているものです。
故事成語分野での出題があるかもしれないので、諺の形で覚えておいた方が良いかもしれません。

(四)問1

「方底円蓋」「石破天驚」の2つが下級配当でした。

(四)問2-4「窮途潦倒(ろうとう)」

マイナーな四字熟語だと思いますが、「窮途之哭」「窮途末路」(もしくは「窮」の字のみ)で推測可能だと思います。
あとは、「潦(ロウ)」という読みが分かれば、といったところでしょうか…。

(六)9「愆義(けんぎ)」

チェック時にウッカリ大見出し語の「衍義(えんぎ)」と見間違えてしまいました(苦笑)
10「愆(あやま)る」を見て間違いに気が付きましたが、こちらも「衍(はびこ)る」と見間違える可能性がありますね…^^;
ちなみに、「愆義(けんぎ)」は「正しい道(義)を愆(あやま)る」という意味です。(覚えなくても大丈夫です。)

(七)

難問だったと思います。
「連袂/聯袂」「夭逝」「牴牾」「竭尽」「溽暑」「倥偬」「卓犖」の7問正解が目標でしょうか…?

・「水害⇔旱災」…「水旱」という熟語があるので、「旱魃」を「洪水」の対義と見ることはできると思いますが、「水害」の対義語としてピンと来なかったかもしれません。いずれにせよ、大見出しでは無いので、そこまで重要ではないと思います。

・「煩熱≒溽暑」…意外にも「溽暑」の類義語が国語辞典で見つかったので、出題に利用してみました^^ 意味は分からなくても、「熱」と「ジョクショ」という音から何とか正解したいところです。

・「多端≒倥偬」…四字熟語の「多事多端」を知らないと、意味を捉えにくかったかもしれません。

・「開帳≒啓龕」…「啓龕」は、漢検辞典の「龕」の項目の「下つき」にあるだけなので難問だと思います。

・「出色≒卓犖」…なぜか「出色」の意味が何度覚えようとしても覚えられないので(苦笑)、模試の中に捩じ込んで覚えようという作戦…^^; 巻き込んでしまってごめんなさい(笑)

・「銷遣≒排悶」…どちらも「憂さ晴らし」の意。漢検辞典には無く、今回の模試最大の難問だったと思います。

(八)10「蕨のホタ(榾)で手を切れば骨まで切れる。」

ネットでは「ほ"だ"」という読みのものが見つかったのですが、第一版の訓読みに合わせて「ほ"た"」で出題しました。

(九)6「南畝がコウエイ(後裔)にしてわれらが友たりし南岳」

前後から意味を捉えにくかったかもしれません。
「南畝」「南岳」という名前がヒントになったかも?(笑)
ちなみに、原文では「南"畆"」という字でしたが「南"畝"」に変更しました。

(九)7「兆域」

これも漢検辞典に無い難問でした。
推測するとどうしても「"冢"域」と書いてしまいます(苦笑)

(九)8「素志」

これは大見出し語ではありますが、あまり注目するような語ではないですよね…。
「後裔」「兆域」「素志」の3つはそれぞれタイプの異なる"難しさ"があると言えるかもしれません…。

(九)ク「貲(し/たから)」

原文は音読みの「し」でしたが、「たから」と訓読しても良さそうなので、両方正解としました。
文章題の読み問題は、なかなか出題箇所が見つからない上、どこまでを正解とすべきかでも悩むので、二重に大変です(汗)



さて、次回の模試は「ミニ模試その5」を予定しております。
公開の準備が整い次第、画面右上の「お知らせ」欄にてお知らせいたします。
次回の模試もお楽しみに~(^^)/
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