漢検1級模擬試験倉庫

大見出し語表の複数読みについて その5(ノ列)

大見出し語表の複数読みについて その4(ネ列)」の続きです。

今回は「ノ列」(ノ-33~ノ-48)です。



読みが異なる漢字を赤字で示しています。

・ノ-33:躬」(きっきゅう/きくきゅう)

「鞠」の音読みは「キク」のみで、「きっきゅう」は(広義の)促音便ですから、「キク」で覚えればOKです。

・ノ-34:「捫(もんちゃく/もんじゃく)

「着」の音読みは「チャク」「ジャク」の2つです。
「ジャク」音は主に「心がとらわれる」意の時に使用されるようで、大抵は仏語か、その関連のものと思われます。(例外もあります。)
「愛着(あいじゃく)」「執着(しゅうじゃく)」「染着(ぜんじゃく)」「頓着(とんじゃく)」「貪着(とんじゃく)」「無着(むじゃく)」など。
ちなみに、「纔着(さいじゃく)」は1級漢字「纔」を含むので覚えておいた方が良いかもしれません。
勿論、基本は「チャク」音です。

・ノ-35:尾」(とうび/ちょうび)

「掉」の音読みは「トウ」「チョウ」の2つです。
「トウ」でも「チョウ」でも不正解にしづらい熟語が多いので、読みで出題される可能性はあまり高くなさそうです。
一般的に「尾大不掉」は「びだいふとう」と読むようなので、覚えるなら「トウ」の方が良いでしょうか…。

・ノ-36:「蹉(さだ/さた)

「跎」の音読みは「タ」「ダ」の2つです。
「蹉跎」以外の熟語は見つからないので、どちらで読んでも良いと思います。
(国語辞典は「さだ」、漢字辞典は「さた」と読んでいることが多いようです。)
一般的に「蹉跎歳月」は「さたさいげつ」と読むようなので、迷ったら「タ」で覚えてください。

・ノ-37:「傴(うる/うろう)

「僂」の音読みは「ロウ」「ル」の2つです。
色々と調べて見ると、「僂」で始まる熟語は「ロウ」で読んでいるものが多く、「僂」で終わる熟語は「ル」で読んでいるものが多い印象ですね…。
このルールで読んで不正解になりそうなものは見つかりませんでした。
読み分けは無いようなので、どのように読んでも良いのかもしれませんが、余裕があればこのルールで読むのが無難かもしれません。

・ノ-38:骨」(るこつ/ろうこつ)

「鏤」の音読みは「ロウ」「ル」の2つです。
偶然にも、「僂」の次が「鏤」になってしまいました(笑)
熟語の全てに「ロウ」「ル」の両読みを載せている辞典もあり、基本的にはどちらでも良いでしょう。
出題可能性は低いと思いますが、「属鏤(しょくる)」という剣の名だけは「ル」音のようなので、迷ったら「ル」で覚えてください。

・ノ-39:「洶(きょうゆう/きょうよう)

「湧」の音読みは「ユウ」「ヨウ」の2つです。
「ユウ」は前回の記事の最後に書いた面倒な②の慣用音です(笑)
「ユウ」「ヨウ」どちらでも良いかもしれませんが、少なくとも「ヨウ」で不正解になることは無いと思います。

・ノ-40:果」(へいか/ひょうか)

「苹」の音読みは「ヘイ」「ヒョウ」の2つです。
「ヒョウ」音を載せていない辞典もあるので、「ヘイ」で良いでしょう。

・ノ-41:「驪(りりょう/りりゅう)

「竜」は「その3」の「蛟竜(こうりょう/こうりゅう)」(ヌ-41)で扱いました。

・ノ-42:「憐(れんびん/れんみん)

「愍」の音読みは「ビン」「ミン」の2つです。
「ミン」読みの熟語は他に見つからないので、「ビン」で覚えてください。

・ノ-43:「田(でんぶ/でんぷ)

「麩」の音読みは「フ」のみで、これは触れなくても大丈夫ですね(笑)
一般的に「ン」で終わる読みに「ハ行」が続くと、「でんぷ」のように「パ行」になると、以前にどこかに書いたと思いますが、意外と「でんぶ」のように連濁するものもいくつかありますね…。
例:「按排(あんばい)」「煎餅(せんべい)」「千本(せんぼん)」

・ノ-44:蕩」(できとう/てきとう)

「滌」の音読みは「デキ」「ジョウ」の2つです。
まず、「ジョウ」の使用例は「洗滌」の慣用読み「せんじょう」のみだと思いますが、「せんでき」とも読むので気にする必要は無いでしょう。
「テキ」音は、それをメインに書いている辞典もあるので間違いにはならないと思いますが、漢検辞典に合わせて「デキ」音で答えるのが無難でしょう。

・ノ-45:「箕(きそう/きしゅう)

「帚」は「その3」の「箕箒(きそう/きしゅう)」(ヌ-46)で扱った「箒」と基本的に同じです。

・ノ-46:枸杞(くこ/こうき)

「枸」の音読みは「コウ」「ク」の2つです。
どうやら「曲がる」意のときには「コウ」と読む傾向があるようで、例としては「枳枸(きこう)」「枸木(こうぼく)」の2つが見つかりました。
他は「枸梛(こうだ)」が「コウ」読みでしたが、残りは「ク」の熟語ばかりだったので、基本的には「ク」と読むようです。

「杞」の音読みは「キ」「コ」の2つです。
「枸杞」以外の「コ」読みの熟語は見つからなかったので、「キ」で覚えてください。

・ノ-47:悔」(ざんげ/さんげ)

「懺」の音読みは「ザン」「サン」の2つです。
「仏教では『サンゲ』という。」と漢検辞典にもあるように、仏語では「サン」(漢音)や「セン」(呉音)を使用するようです。
重要な語は「懺悔」ぐらいなので、「ザン」で覚えて問題無いと思います。

・ノ-48:造」(ねつぞう/でつぞう)

「捏」の音読みは「ネツ」「デツ」の2つです。
「ネツ」は慣用音ですが、漢字辞典でも「ネツ」がメインになっているものもあるので、「ネツ」で覚えておいて良さそうです。


以上でこのシリーズは終了です。
途中で何度か投げ出したくなりましたが(苦笑)、何とか終えることができました^^;

無駄な部分が多くて、重要なポイントが分かりにくくなってしまった所が反省点ですね…。
複数の読みがある時点で、気にしなくても良いものの割合が高いことに、早く気付くべきでした…(涙)

その1」の冒頭でも書きましたが、全体的に「分かりやすさを優先して」書いたつもりです。
そのため、細々した部分は独断でカットしています。
そういった部分が出題される可能性は殆どないと思いますが、完璧を求める場合は徹底的に調べられることをオススメします。
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