漢検1級模擬試験倉庫

(かんけんいっきゅうもぎしけんそうこ):漢検ブログの一。模擬試験を作成,公開している。略称,模試倉庫。

大見出し語表の複数読みについて その3(ヌ列)

大見出し語表の複数読みについて その2(ニ列)」の続きです。

今回は「ヌ列」(ヌ-33~ヌ-49)です。



読みが異なる漢字を赤字で示しています。

・ヌ-33:「焙(ほうろく/ほうらく)

辞典に「焙烙(ほうらく/ほうろく)」「炮烙(ほうらく/ほうろく)」があって、何だかややこしいです^^;
意味も大きく分けて「火あぶり」「土鍋」の2つですから、漢字、読み、意味で8(=2^3)パターンありますね…。
「火あぶり」のときには「ほうろく」とは読まないみたいですが、それ以外はOKかな…?
混乱を避けるために、

「火あぶり」のときは「炮烙」と書いて「ほうらく」と読む
「土鍋」のときは「焙烙」と書いて「ほうろく」と読む

と決めてしまった方が良いかもしれませんね…。(勿論、他の方法でも良いと思います。)

「烙」の音読みは「ラク」「ロク」の2つです。
「ラク」のみの辞典もあり、「ほうろく」以外には「烙印(らくいん)」しか熟語が見つかりませんでした。
「ラク」で覚えておけば良いと思います。

ただし、故事・成語・諺分野では「ホウロク千に槌一つ。」といった出題が自然です。

・ヌ-34:詐」(けっさ/きっさ)

「譎」の音読みは「ケツ」「キツ」の2つです。
「きっさ」は慣用読みで、「譎」が読みで出題される場合は、「ケツ」のみが正解となるような語を出す可能性が高いので、「ケツ」で覚えましょう。

・ヌ-35:「欸(あいだい/あいない)

「乃」の音読みは「ダイ」「ナイ」の2つです。
基本的には「ダイ」で読むようですが、「ナイ」で読むものもいくつかあります。
「ナイ」音で重要なものは「乃至(ないし)」だけだと思うので、それ以外は「ダイ」と覚えておけば良いと思います。

(他、「乃往(ないおう)」(=昔)、「乃者(ないしゃ)」(=先に)などがありました。)

・ヌ-36:幸」(きょうこう/ぎょうこう)

「徼」の音読みは「キョウ」「ギョウ」「ヨウ」の3つです。
(「ヨウ」はとりあえず無視して、)「ギョウ」音は慣用音ですが、同じ「もとめる」意の「僥(ギョウ)」の影響では無いかと思われます。
熟語としては、「徼倖」(=僥倖)、「徼冀」(=僥冀)等を「ギョウ」と読んでいるようです。
これらは「キョウ」音でも良く、また、「厳塞要徼(げんさいようきょう)」などの熟語もあるので、「キョウ」音で覚えるのが良いでしょう。

・ヌ-37:「親(しんしゃ/しんせき)

「炙」の音読みは「シャ」「セキ」の2つです。
熟語を調べると「シャ」で読んでいるものが殆どで、「セキ」のみの読みが振られているものはありませんでした。
よって、全て「シャ」と読めば良さそうです。

・ヌ-38:生」(そせい/こうせい)

「甦生(そせい)」が「こうせい」と読まれ、さらに「更生」と書き換えられるようになった、と理解しています。

「甦」の音読みは「ソ」のみです。
ただ、「甦生」以外に「甦」の付く熟語は見当たりませんし、「そせい」は「蘇生」、「こうせい」は「更生」と書けばいいので、気にする必要はないでしょう。

・ヌ-39:簇簇(そうそう/ぞくぞく)

「簇」の音読みは「ソウ」「ゾク」「ソク」の3つです。
(「ソク」はとりあえず無視して、)国語辞典では「ゾク」の読みしかない語もありますが、漢字辞典では逆に「ソウ」音ばかりのようです。
大見出しの「大簇/太簇(たいそう)」、四字熟語の「簇酒斂衣(そうしゅれんい)」など、重要なものは全て「ソウ」の読みなので、「ソウ」を優先して覚えるのが良いと思います。
(「蔟(ゾク/ソウ/ソク/まぶし)」は別の字ですが、こちらは「ゾク」が比較的重要そうです。)

ちなみに、漢検辞典の「簇生(ぞくせい/そうせい)」の項目には、書き換えとして「族生」が書かれていますが、何故か漢字ペディアでは何も書かれていません…消えた?(苦笑)

・ヌ-40:孳孳(しし/じじ)

「孳」の音読みは「ジ」「シ」の2つです。
「孜孜(しし)」の影響からか、「孳孳」だけは「しし」と、「シ」音で読むことが多いようですが、他は「ジ」で読むものばかりのようです。
「ジ」音を覚えておくと良いでしょう。

・ヌ-41:「蛟(こうりょう/こうりゅう)

「竜」の音読みは「リュウ」「リョウ」「リン」の3つです。
(「リン」はとりあえず無視して、)日常的に聞くものほど「リュウ」音、漢検1級っぽい(?)ものほど「リョウ」音で読んでいるような印象があります(笑)
流石に、どちらかが不正解という出題はしないと思いますが、書き問題に出やすいのは「リョウ」音ではないかと思うので、少なくとも「リョウ」音に慣れておく必要はありそうです。

ちなみに、「蛟竜」は「蛟竜毒蛇」「蛟竜雲雨を得(う)」などで使用されるもので、「亢竜」(ヌ-49)とは異なります。

・ヌ-42:臾」(しゅゆ/すゆ)

「須」の音読みは「ス」「シュ」の2つです。
常用漢字表にあるのは「ス」なので、日常よく使用する「必須」「急須」「恵比須」などは「ス」音で読むのが基本となります。
一方、漢字辞典では「シュ」音を基本として読む語が多く、特に「鬚」に通じる場合は「シュ」と読んだ方が良さそうです。
従って、良く知らない熟語の場合は「シュ」で読んだ方が正解になる可能性が高そうです。

・ヌ-43:黻」(ふふつ/ほふつ)

「黼」の音読みは「フ」「ホ」の2つです。
どちらでも良いとは思いますが、「フ」の読みを記載しているものが多いので、悩んだ場合は「フ」で覚えてください。

・ヌ-44:「廝(してい/しちょう)

「丁」の音読みは「チョウ」「テイ」「トウ」の3つです。
(「トウ」はとりあえず無視して、)「チョウ」「テイ」は共に常用漢字表にありますが、「須」の場合と似ていて、よく使用されている語は「チョウ」音、漢字辞典記載語は「テイ」音が多い印象ですね。
(特に、日本で作成された語では「チョウ」と読む傾向があるようです。)
常用漢字の読みを気にする必要は無いかもしれませんが、知らない漢語の場合「テイ」だと思っておけば良いでしょうか…。

・ヌ-45:祠」(じんし/にんし)

「仁」の音読みは「ジン」「ニ」「ニン」の3つです。
「ニ」が常用漢字表にあって、「ん?」と思いましたが「仁王(におう)」があるからでしょうね。
結論から言うと、基本的には「ジン」音です。
ただ、「種子」の意の時は「ニン」と読むことが多いようです。
「杏仁(きょうにん)」「桃仁(とうにん)」「亜麻仁(あまに/あまにん)」等。

では、こちらの読みは?
1.酸棗仁 2.薏苡仁

答:1.さんそうにん(サネブトナツメの種子。) 2.よくいにん(ハトムギの種子。)

・ヌ-46:「箕(きそう/きしゅう)

「箒」の音読みは「ソウ」「シュウ」の2つです。
「帚」の俗字とする辞典もあるので両方調べましたが、「箕箒/箕帚」以外は「ソウ」音の読みしか見つかりませんでした。
ということで、「ソウ」音で覚えると良いと思います。

・ヌ-47:虫」(ぎょうちゅう/じょうちゅう)

「蟯」の音読みは「ギョウ」「ジョウ」の2つです。
「ジョウ」音が慣用音かと思いきや、その逆で「ギョウ」音が慣用音のようですね…^^;
基本的には「ジョウ」と読むのかもしれませんが、「蟯」の字は「蟯虫」以外は出題されそうにありませんね…。
ちなみに、他に熟語は「蟯瘕(じょうか)」がありました。(「瘕」は配当外。)

・ヌ-48:拌」(かくはん/こうはん)

「攪」の音読みは「コウ」「カク」の2つです。
本来は「コウ」で、「カク」は慣用読みですね。
漢字辞典にある語でも、基本的に「コウ」「カク」が併記されていますので、どちらでも良いとは思いますが、もし悩んだら本来の「コウ」音で答えれば良いでしょう。

・ヌ-49:「亢(こうりょう/こうりゅう)

「竜」は上の「蛟竜(こうりょう/こうりゅう)」(ヌ-41)で扱いました。

ちなみに、「亢竜」は「亢竜悔い有り」などで使用されるもので、「蛟竜」(ヌ-41)とは異なります。


調べてみると色々と発見がありますね…^^;
「人に教えるつもりで学習すると理解が深まる」などとよく言われますが、まさにそんな感じです。
複数の音読みのある1級漢字だけでも、全部調べてみたいと思いました。
まあ、とてつもない時間がかかりそうなので、流石に始めるのを躊躇してしまいますが…(汗)

どうでもいいことですが…
前回の記事で「マウスの調子がおかしくなり、PCに問題があった」と書きましたが、やはりマウスの方の問題でした(苦笑)
マウスを取り換えても良くならなかったので、てっきりPC本体の問題かと思ったのですが、3つ目のマウスで異常が無くなりました^^;
調べたら「チャタリング」という現象らしく、この時期に発生したことなどから、静電気が原因だったと思われます。

そういえば、ここ最近静電気の「バチッ」をあまり経験しなくなったような気が…(更にどうでもいい(笑))
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad