前半は短文で(諺を含む)、後半は長文で出題します。
語群(1~5):[いんこう、かんぜん、とふ、りかん、りゅうべつ]
1.(リュウベツ)の句を詠んで彼は旅立った。
2.ここは京に通じる(インコウ )の地である。
3.玲瓏として(カンゼン)する所が無い。
4.漁夫の利を狙って(リカン )の策を練る。
5.讒臣国を乱し、(トフ )家を破る。
<ヒントの表示(1~5)>
語群(6~10):[しきび、じゅんぴつ、しょうせい、しんさく、ようげん]
6.その後十年ばかりの間、岡村君は全然私と同じ歩調で同じ学歴を履んで進みました。丁度中学の五年になった年の春、私は彼に「卒業してから何処の学校へ這入るのだ」と訊ねて見ました。「勿論君と同じさ」と彼は言下に勇ましく答えたものです。私は中学の一年頃から、将来文科大学を卒業して、偉大なる芸術家になるのだと(ヨウゲン )して居たのです。(谷崎潤一郎「金色の死」より)
7.張遼は、あえて、彼の誤解に弁明をつとめなかった。まもなく、すぐあとから曹操はわずか六、七騎の腹心のみを従えて馳(か)けてきた。
それは、許褚、徐晃、于禁、李典なんどの錚々たる(ショウセイ)ばかりだったが、すべて甲冑をつけず、佩剣のほかは、ものものしい武器をたずさえず、きわめて、平和な装いを揃えていた。(吉川英治「三国志 -孔明の巻-」より)
8.戦争のやり方も相手に依りけりだ。いかに籠城が北条の十八番でも、のびのびと屈托のない秀吉に対しては一向利き目がない。それどころか夫子自身、此のお家伝来の芸に退屈し始めて来た。
そこで広沢重信は、城中の士気を(シンサク )すべく、精鋭をすぐって、信雄と氏郷の陣を夜襲した。(菊池寛「小田原陣」より)
9.彼は日本人として日本の英雄を詠ぜり。日本人として日本の歴史を書けり、彼は感情に於いて歴史的なり。此故に王朝の盛時を追懐しては現時の(シキビ )を歎じ、寛永の士風を追懐しては近世の軽薄を詈り、楠公の為に慷慨の涙をそそぎ、北条氏の専権に切歯せり。(山路愛山「頼襄を論ず」より)
10.習字手習いで子供相手に飯を食う書家、看板屋、ペンキ屋等、書で飯を食う人には形だけ旨い字を書く事は必要でありましょうが、字で(ジュンピツ)料を取るものでない立場の者は、形ばかりを争って勉強する必要はない。心掛くべき事は内容のいい字を書く心掛けが一番必要だと思います。(北大路魯山人「芸術的な書と非芸術的な書」より)
<ヒントの表示(6~10)>
<解答の表示>
1.留別 (j-1)
2.咽喉 (f-25)
3.間然 (c-8)
4.離間 (f-41)
5.妬婦 (b-9)
6.揚言 (d-38)
7.将星 (a-45)
8.振作 (h-36)
9.式微 (a-1)
10.潤筆 (i-37)
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