漢検1級模擬試験倉庫

文章題書き取り問題その15

文章題書き取り問題(選択形式)です。

語群(1~5):[おうかさいはいしかしゅんじゅんにゅうしゅう]

◇総じて書生上がりの細脛を使いこなすことは、実に容易なことではない。彼らはただ文字の上から労働神聖を(1.)するに過ぎずして、とうてい実行の人たることは出来ない。せっかく空想を捨て、着実な職業を学ばんとした決心は殊勝であるが、彼らの心底には(恐らく自分にも心づかざるべし)なお職業というものを一種の軽侮心をもって視るゆえに、労働に従事しつつ馬鹿馬鹿しいとの念が失せることなく、その職に趣味を感ずるに至らずして中途で廃するものが多い。
 また彼らは女学生上がりが奥様風を好んで町人風を装うのを厭がる如く書生上がりの職人も昔の書生風を脱却するに(2.)躊躇するものの如く見える。同じ朋輩の職人や小僧と共に外出するにも、自分だけは羽織袴にステッキという扮装で、一見子弟を率いる先生の如くである。これ甚だ些細のことであるが、必竟書生風を脱し得ない輩は、その覚悟もまだまだ本気でなく、(3.)さが取れていないことを証明するのと見て差し支えはない。また体力においても、小僧から鍛錬されたものよりははるかに弱くして、忍耐力少なく、僅かの労働にもたちまち疲労を来し、また自ら苦痛を感ずること甚だしいので、主人側でもこの書生上がりの職人を雇うことは非常に不得策で、使いにくいこと予想の外である。
(相馬愛蔵「私の小売商道」より)

◇従来の古白俳句に対する評価は、次の子規の二つの記述に大きく依存している。
 ・「二十四年の秋、俳句句合数十句を作る。趣向も句法も新しく且つ趣味の深きこと当時に在りては破天荒ともいうべく余等(4.)を驚かせり。<中略>此等の句はたしかに明治俳句界の啓明と目すべき者なり。<中略>二十五年六年七年と漸次に古白の俳句も進みたるに拘わらず、二十七年の頃より彼は却って月並調を学びて些細の穿ちなどを好むに至り、その俳句は全く価値を失いたり。」
 ・「其の草稿を取って熟読するに及んで歌俳小説尽く(5.)多くして残すに足らず。完全なるは十数首の俳句のみ。」
(藤井英男編「藤野古白句集」より)

<ヒントの表示(1~5)>

語群(6~10):[うんかきぎしゅうらんふとうろうかい]

◇…蓋し古より能く人心を(6.)するものは、決して術数権謀の士に非ず。…(中略)…唯誠実の士にして智慧を用いるもの、始めて能く誠実をして好方便たらしむるを得るのみ、田中正造氏の如き稍々之を得たり。…(中略)…
 試しに見よ、鉱毒問題は古河市兵衛氏と地方一部の農民との間に起これる一小事件のみ。決して之を天下の大問題と謂う可からず。而も田中氏が一たび此の問題を持把して下院に現るるや、其の声頗る大にして、終に下院を動かし、政府を動かし復之を一小事件と認むる能わざるに至らしめたり。彼は此の問題に於いて(7.)縦横なる後藤伯と争えり。才弁多智なる陸奥伯と争えり、而して一方に於いては、大胆にして術数ある古河氏を相手として、(8.)不屈の戦闘を継続したり。種々の誘惑種々の恐嚇種々の圧力は、絶えず彼及び彼の代表せる地方民を掩襲したるに拘わらず、彼は一切之を排除して、曽て窘窮したる迹を示さず。是其の戦略巧妙にして進退掛け引き善く(9.)に適するものあるが為なり。…(中略)…彼は現内閣と地方民との間に立ちて、再び此の問題を解釈せざる可からざる位地に在り。是彼が為に最も困難なる位地なりと謂う可し。而も彼は(10.)の如く押し寄せ来れる請願人民に対して、死を以て此の問題の為に尽力す可きを誓う。…
(鳥谷部春汀「明治人物月旦(抄)」より)

<ヒントの表示(6~10)>



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コメント

ぼ~っとしながら

こんにちは

頭がぼーっとしております。
何とかクリア。

まずは体調を整えたいと思います。
年齢には勝てない・・・
若いつもりが無理しすぎたようです。

ありがとうございました。

  • 2019/10/01(火) 10:06:00 |
  • URL |
  • rikuroku #-
  • [ 編集 ]

お大事になさってください

rikurokuさん、コメントありがとうございます。

体調を崩されたようですね…。
今後も気温が激しく変化しそうですので、お大事になさってください。

万全でない中でも全問正解されていて素晴らしいです。
こちらこそ挑戦どうもありがとうございました。

  • 2019/10/01(火) 10:15:34 |
  • URL |
  • spaceplusKK #hHfHWlpo
  • [ 編集 ]

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