漢検1級模擬試験倉庫

(かんけんいっきゅうもぎしけんそうこ):漢検ブログの一。模擬試験を作成,公開している。略称,模試倉庫。

ちょっとひとりごと…「カリン」

リンクさせていただいている「ボクちゃん日記」さんの記事を読んでいて、「カリン」という名の植物が「バラ科」「マメ科」の二種類あることを初めて知った。
(→漢検1級ブログ ボクちゃん日記PART2(漢検一級編)「ら行の4789」)

記事にしようと思って色々と調べているうちに訳が分からなくなってきたので、ここで整理したいと思う。

Ⅰ「花梨」と「花櫚」と「榠樝」について

◇広辞苑
・かりん【花梨/花櫚】
マメ科の高木。高さ四〇㍍に達し、東南アジアに分布。材は美しく、花櫚材として細工物・建具などに重用。印度紫檀。
・かりん【榠樝】(「花梨」とも書く)
①バラ科の落葉高木。中国大陸の原産。高さ約六㍍。…(中略)…カラナシ。キボケ。②マルメロの別称。

◇goo国語辞書(デジタル大辞泉)
・かりん【花梨/花櫚】
①(「榠樝」とも書く)バラ科の落葉高木。高さ約8メートル。…(中略)…材は床柱などに使用。中国の原産で、庭木などにする。からなし。かいどうぼけ。②マルメロの別名。③マメ科の高木。唐木の一。ミャンマー・タイ・ベトナムの原産。材は紅色から淡紅褐色で、家具や三味線の胴などに使用。花梨木 (かりんぼく) 。

◇コトバンク(大辞林 第三版)
・かりん【花梨/花櫚】
マメ科の高木。タイ・ミャンマー原産。樹高40メートルに達する。心材は黄褐色または暗赤褐色で美しい。狂いにくく硬いため,装飾材・家具・三味線の胴・細工物などの高級材として用いる。インドシタン。
・かりん【榠樝】
①バラ科の落葉高木。中国原産の果樹で,高さ8メートル内外。…(中略)…唐梨(からなし)。キボケ。アンランジュ。漢名,榠樝(めいさ)。②マルメロの別名。

◇漢字ペディア(漢検漢字辞典)
・花梨(かりん)
バラ科の落葉小高木。中国原産。春、淡紅色の花をつけ、楕円(ダエン)形で黄色い実を結ぶ。砂糖づけや果実酒にするほか、せき止めなどの薬にする。キボケ。
・花櫚(かりん)
マメ科の高木。東南アジア原産。材は紅褐色で美しく、細工物・建具などに用いる。カリンボク。

要するに、
・「花櫚」はマメ科の「カリンボク」「インドシタン」を指すが、goo国語辞書(デジタル大辞泉)ではバラ科のものも含めている。
・「榠樝」はバラ科の「カラナシ」「キボケ」を指すが、「マルメロ」のことも指す。
・「花梨」は辞典によりバラバラではっきりしないが、どちらも指すと考えて良さそう。
という感じ?

Ⅱ「櫚」について

◇角川漢和中辞典
かりん。熱帯産の喬木。材質が堅く、器具を造るのに適する。

◇中国語のサイト
木名,紫紅色,似紫檀,有花紋,性堅硬,可做器具或扇骨。亦称“花櫚木”、“花梨木”。

◇新版漢語林
かりん。バラ科の落葉高木。インドの原産。木目細やかで紫檀に似、質は堅くて紅色を帯び、諸種の器具の材となる。

◇漢字ペディア(漢検漢字辞典)
かりん。バラ科の落葉高木。

上2つはマメ科の「花櫚」を指していると思われる。
「新版漢語林」は、「バラ科の落葉高木」以外は、「花櫚」の説明と思われる。
「漢字ペディア(漢検漢字辞典)」もバラ科…「花櫚」はマメ科と書いているのに???

ちなみに、「伊藤圭介文庫検索システム」の「錦窠植物図説」には、豆科の「櫚木」という植物が載っている。
「櫚木、クワリント云」「木理紫檀に似て紅紫色、堅くして気孔あり」「又器にも造る」「果ノアノ榠樝ト別也」などの説明があるので、「櫚木」は「カリンボク」で間違い無さそう…。

結論:(「新版漢語林」と)「漢字ペディア(漢検漢字辞典)」の「櫚」の説明はおかしいのでは?

「ちょっとひとりごと」のはずが、長くなってしまった…(汗)
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