漢検1級模擬試験倉庫

文章題書き取り問題その2

文章題書き取り問題(選択形式)です。

語群(1~5):[あいこくけいちょうけんきょうざんしじょうじょう]

◇諸君は、小説家やジャーナリストの筆先に迷って徒に帝都の美に憧れてはならない。われわれの国の固有の伝統と文明とは、東京よりも却って諸君の郷土に於いて発見される。東京にあるものは、根柢の浅い外来の文化と、たかだか三百年来の江戸趣味の(1.)に過ぎない。…(中略)…大体われわれの文学が(2.)で薄っぺらなのは一に東京を中心とし、東京以外に文壇なしと云う先入主から、あらゆる文学青年が東京に於ける一流の作家や文学雑誌の模倣を事とするからであって、その風潮を打破するには、真に日本の土から生まれる地方の文学を起こすより外はない。(織田作之助「東京文壇に与う」より)

◇そうしてここで序でに、俳諧――俳句に於いては恋愛が恰好な主題とはなり得ない、考え方によってはいささか奇妙な消息を併せて考察してみるならば、先に私が、短歌がそれの詩形から主題として恋愛を取り扱うのに適しているといった意味も、半ばは明らかになることだろう。短歌のあの五七、五七と繰りかえして最後に更に七とつけ加えた、短小ながら確乎として音楽的形式を踏んだ、(3.)とした詩語の纏繞性は、他の如何なる主題を撰んだ場合よりも、恋愛を歌うに適当しているといっても、必ずしも(4.)の言ではあるまい。(三好達治「万葉集の恋歌に就て」より)

◇しばらくの間はむせび悲しむ声が続いた。しかし、おもむろに(5.)の声は消えて、またそれに続いた非常な静かさの内に、芳一は老女であると考えた女の声を聞いた。(小泉八雲「耳無芳一の話」より)

<ヒントの表示(1~5)>

語群(6~10):[えいりょかでんとうびゆうしれんか]

◇近ごろ、アインシュタインの研究によってニュートンの力学が根底から打ちこわされた、というような話が世界じゅうで持てはやされている。これがこういう場合にお定まりであるようにいろいろに誤解され(6.)されている。(寺田寅彦「春六題」より)

◇浮世絵風俗画は鈴木春信勝川春章鳥居清長より歌麿春潮栄之豊国の如き寛政の諸名家に及び円熟の極度に達せし時、ここに葛飾北斎一立斎広重の二大家現れ独立せる山水画を完成し江戸平民絵画史に(7.)の偉観を添えたり。(永井荷風「江戸芸術論」より)

◇この際、断然政権を朝廷に返上し、政令を一途にして、徳川家のあらんかぎり力の及ぶべきだけは天下の諸侯と共に朝廷を輔佐し奉り、日本全国の力をあわせて外国の侮りをふせぐことともならば、皇国今後の目的も定まるであろう。それまで慶喜に言われても、諸(8.)の間にはまだかれこれとのつぶやきが絶えない。その時の慶喜の言葉に、各においても本来自分が京都にあるのは何のためかと思って見るがいい。こう穏やかでない時勢であるから(9.)の騒擾をしずめ(10.)を安んじ奉らんがためであることはいずれも承知するところであろう。(島崎藤村「夜明け前 -第一部下-」より)

<ヒントの表示(6~10)>



<解答の表示>


関連記事

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad