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1.そうして、この大きい字を頭の中で繰りかえしてみたところ、SもBもその他の大文字はみな化学の記号ではないか。すなわちSは硫黄、Bはホウソ、Vはバナジウムだ。
2.或る日、塩谷判官高貞が良馬竜馬を禁裡に献上したことがあった。天皇は之を御覧じて、異朝は知らず我が国に、かかる俊馬の在るを聞かぬ、其の吉凶如何にと尋ねられた。側近の者皆ホウソ長久の嘉瑞なりと奉答したが、只万里小路藤房は、政道正しからざるに依り、房星の精、化して竜馬となり人心を動揺せしめるのだと云って、時弊を痛論した。
<ヒント> 2.「ホウソ長久の嘉瑞」は「天皇」にとっての「吉」の徴。
3.無駄を避けカンケイを旨とする鷗外の文章に煩わしい修辞を容れるはずもない。
4.故管領殿河内の御陣にて、表裏異心のともがらのカンケイに陥り、俄に寄する数万の敵、味方は総州征伐のためのみの出先の小勢、ほかに援兵無し。
5.カンケイに独り臥して夫婿なければ、妨げず蕭郎が馬蹄を枉ぐることを。
6.五十四才にして五十四年の非を知る。憔悴ココウせる自己を観る。遠く蜩が鳴く。
7.軍人は固より、国家の干城、陛下のココウという絶大の矜りと、更に、その矜りを如実に示すための一糸乱れざる訓練によって、そこから、世界的にも渇仰の的となり得る日本軍人の典型が生まれたのであります。
8.仏師という職業がこのまま職業として世の中に立って行けるものか、どうも不安でなりません。自分の職業とする仏師の仕事その物にも不安であると同時に、仏師の仕事によってココウして行けるか否やについても不安である。
9.この幾年かの私の辛惨な生活に於いては、なかなか思い出せもしなかった、また思い出してもそれを実行する程の興味を伴わなかった「四月馬鹿」が、漸く死のココウを遁れて来た恢復期の門のあたりで、人世の噓を享楽すべく私を誘ったのであった。
<ヒント> 7.「陛下のココウという矜り」=「自身が陛下のココウであるということの矜り」
<解答の表示>
1.硼素
2.宝祚
3.簡勁
4.奸計/姦計
5.寒閨
6.枯槁
7.股肱
8.糊口/餬口
9.虎口
(7.「股肱の臣」という形より「股肱」単独での使用例の方が多いようです。
9.「虎口を難を脱する」「虎口を逃れる」「虎口の危うき中にいる」など、「虎口」を使った表現はバリエーションが多くあるようです。)
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