「準1級熟語対策」シリーズの語選択問題です。(詳しくは
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語選択問題です。
1.こころみること。
2.多数の男性に呼びかける語。みなさん。
3.すみずみまでゆきわたること。
4.寄り集まって相談すること。
5.不正などの悪いものを取り除くこと。
語群:[
かくせい、
きゅうしゅ、
こうだん、
しゅうそう、
しょうし、
しょげん、
だいこう、
れんこう]
6.一人がすぐれて美しいこと。
7.時勢にうとい人。田舎者。
8.堪えて固く節操を守ること。
9.心がねじけていて、道理にそむくこと。
10.天子や天皇が父母の喪に服する期間。
語群:[
きょうこつ、
こうちょう、
しょうび、
そうよう、
そうらいし、
りょうあん、
れんぽ、
ろうれい]
<ヒントの表示>1.しょうし 2.しょげん 3.しゅうそう 4.きゅうしゅ 5.かくせい
6.しょうび 7.そうらいし 8.こうちょう 9.ろうれい 10.りょうあん
<解答の表示>1.嘗試
2.諸彦
3.周匝
4.鳩首 (大見出しでない)
5.廓清
6.鍾美
7.草萊子 (大見出しでない)
8.後凋/後彫
9.狼戻
10.諒闇/諒陰/亮闇/亮陰
音読み問題を出題します。(詳しくは
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「準1級熟語対策」シリーズの文章題書き問題です。(詳しくは
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文章題書き取り問題(選択形式)です。
語群(1~5):[
えんげき、
かじゅう、
かんきゃく、
けんよ、
ぼうあつ]
◇そもそも小説家のおのれが身の上にかかわる事どもそのままに書き綴りて一篇の物語となすこと西洋にては十九世紀の始めつ方より漸く世に行われ、ロマンペルソネルなどと称えられて今にすたれず。即ちゲーテが作『若きウェルテルの愁い』、シャトオブリヤンが作『ルネエ』の類いなり。わが国にては紅葉山人が『青葡萄』なぞをやその(1.ケンヨ )とすべきか。近き頃森田草平が『煤煙』小栗風葉が『耽溺』なぞ殊の外世に迎えられしよりこの体を取れる名篇(2.カジュウ )漸く数うるに遑なからんとす。(永井荷風「矢はずぐさ」より)
◇一方官軍は三軍を編成し、正行は弟の正時と共に第一軍を率い、次郎正儀は東条に留守軍となって居た。吉野朝廷からは北畠親房が老軀を提げ、和泉に出馬し、堺にある師泰に対抗して居た。亦四条隆資は、河内等の野伏の混成隊を以て、生駒山方面の敵を牽制して居る。『太平記』は正行の奮闘は詳説するくせに、此等の諸軍の動静を(3.カンキャク)して居るが、師泰なんか四条畷戦後、北畠軍に大いに進軍を(4.ボウアツ )されて居るのである。
正行直属の兵は凡そ一千人位で、当時大和川附近の沼沢地に陣して居た師直の本営を(5.エンゲキ )す可く突撃隊を組織した。(菊池寛「四条畷の戦」より)
<ヒントの表示(1~5)>語群(6~10):[
きんよう、
ぜっしょう、
ひょうびょう、
ぶじ、
りゅうぐう]
◇以上未熟な考察の一部をしるして貴重なる本誌の紙面をけがし読者からのとがめを招くであろうことを恐れる。紙数の限りあるために意を尽くさない点の多いのを遺憾とする。ただ量的にあまりに抽象的な、ややもすれば知識の干物の貯蔵所となる恐れのある学界の一隅に、時々は永遠に若い母なる自然の息を通わせることの必要を今さららしく強調するためにこんな(6.ブジ )を連ねたに過ぎないのである。(寺田寅彦「量的と質的と統計的と」より)
◇民間にて一般に用いきたれる御水や御札やあるいは(7.キンヨウ )の類までも、みな人をして安心せしむるを目的とするに相違なけれども、訳も道理も分からずに盲目的にこれを用うるからして、一時の後はたちまち心が動き出して、さらに大いに迷うようになります。(井上円了「おばけの正体」より)
◇月の名所は桂浜といえる郷里のうた、ただ記憶に存するのみにて、幼少の時より他郷に(8.リュウグウ )して、未だ郷にかえりたることなければ、まことはその桂浜の月見しことなけれど、名たたる海南(9.ゼッショウ )の地の、危礁乱立する浜辺に、よりては砕くる浪の花しろく、九十九湾(10.ヒョウビョウ)として烟にくるる夕雲をはらいはてし秋風を浜松の梢にのこして、長鯨潮を吹く浪路の末に、一輪の名月あらい出だされたらんは、如何に心ゆくべきかぎりぞや。(大町桂月「月譜」より)
<ヒントの表示(6~10)>
<解答の表示>1.権輿
2.佳什
3.閑却
4.防遏
5.掩撃 (大見出しでない)
6.蕪辞
7.禁厭
8.流寓
9.絶勝
10.縹渺/縹眇/縹緲
二週間ごとに書いている個人的な計画の記事です。
その前に少しお知らせです。
公開しているPDF数が多くなってきたので、全体をリスト化した記事を作成しました。→
リンク同種のPDFを纏めて表記したのですが、見にくくなってしまったかもしれません💦
(記事を見やすく書く才能が全くありませんね(苦笑))
気になるものがあれば、検索フォームを使って公開記事を探していただければと思います。
もし見つからなければ、遠慮なくコメントしてください。(匿名、非公開でもOKです。)
それでは計画記事です。
興味のある方のみコチラ↓
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「準1級熟語対策」シリーズの対類問題です。(詳しくは
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対義語・類義語問題です。1~
4が対義語、
5~10が類義語の問題です。
1.新奇 2.周密 3.令閨 4.万斛5.鳳輦 6.激湍 7.悲愴 8.野乗 9.脱獄 10.別品語群:[
いっきく、
きゅうだん、
けいさい、
こっしょ、
さんそ、
ちんとう、
はいし、
はろう、
ゆうぶつ、
りゅうが]
<ヒントの表示>1.ちんとう 2.こっしょ 3.けいさい 4.いっきく
5.りゅうが 6.きゅうだん 7.さんそ 8.はいし 9.はろう 10.ゆうぶつ
<解答の表示>1.陳套 (大見出しでない)
2.忽諸
3.荊妻
4.一掬
5.竜駕
6.急灘
7.酸楚/惨楚 (大見出しでない)
8.稗史
9.破牢 (大見出しでない)
10.尤物
同音異義問題を出題します。(詳しくは
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「準1級熟語対策」シリーズの語選択問題です。(詳しくは
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語選択問題です。
1.宵の明星。
2.美しい声のたとえ。
3.朝廷の評議。
4.僧侶が新たに一寺の住職となること。
5.天子の棺。
語群:[
おうぜつ、
かしゃく、
しきゅう、
じょうよ、
しんざん、
ちょうこう、
ていだん、
びょうぎ]
6.手紙。書簡。
7.建築物が出来上がること。
8.ぼろ布で作った袈裟。
9.心を許し合った交友。
10.よく研究し尽くすこと。
語群:[
がんしょ、
かんせん、
かんそう、
しゅんせい、
ふんぞうえ、
ほしゃ、
もんじん、
らんけい]
<ヒントの表示>1.ちょうこう 2.おうぜつ 3.びょうぎ 4.しんざん 5.しきゅう
6.がんしょ 7.しゅんせい 8.ふんぞうえ 9.らんけい 10.かんせん
<解答の表示>1.長庚
2.鶯舌
3.廟議
4.晋山
5.梓宮 (大見出しでない)
6.雁書
7.竣成
8.糞掃衣
9.蘭契 (大見出しでない)
10.貫穿
先日、漢検ブログ「
つばさ 漢検1級記」さんの記事「
四字熟語を覚えた方法」を拝見しました。
こちらでは四字熟語の学習法が紹介されていますが、その方法を参考に自分自身の復習用の資料を作成してみました。

内容は「
常用四字熟語800」の記事にある常用四字熟語をランダムに並べたものです。
上の二字のチェックが一通り済んで、それなりに活用できることが分かったので、PDF形式で公開したいと思います。
以下、注意点です。
・PDF名は
「常用四字熟語800チェック表」で、1ページにつき100の四字熟語が纏まっており、計8ページです。
・紹介されている方法では、四字全てを漢字で記した項目の行がありますが、紙の幅の関係で、その行はカットしています。
(要するに、「上二字がひらがな」の行と「下二字がひらがな」の行の二行のみです。)
・四字熟語には1~800の通し番号を振っています。
・中間に「の」の読みが入る四字熟語は、どちらの行にも「の」を含めておりません。
・複数解答のあるものもあると思いますが、ここでは載せておりませんので、お手数ですが各自でご確認ください。
↓ダウンロードはコチラから
http://ux.getuploader.com/spaceplus01/「常用四字熟語800」の検索結果画面は
コチラ
今回、常用四字熟語を選んだのは、1級漢字とは違って、常用漢字はそこまで書かなくてもある程度の復習が可能だと考えたからです。
印刷して縦半分に折った状態が使いやすいと思いますが、片方の漢字二字を手で隠しながら答えを思い浮かべていく方法だと、短い時間で多くの四字熟語が確認できるのではないかと思います。
なお、常用四字熟語の対策を一度もしていない状態では、この資料はあまり適さないかもしれません。
まずは、実際に四字熟語を書いて、意味を調べながら対策することをオススメします。
つばささんのように、手書きで資料を作成するのも、記憶に定着しやすくてとても良いと思います。
簡単すぎて殆ど意味のない問題もありますが💦、適宜取捨選択してご活用いただければ幸いです。
音読み問題を出題します。(詳しくは
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「準1級熟語対策」シリーズの文章題書き問題です。(詳しくは
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文章題書き取り問題(選択形式)です。
語群(1~5):[
いんじゅ、
うだい、
きゅうてい、
とんとう、
ろうれつ]
◇およそ一国の政治を革新して国威を(1.ウダイ )に発揚するには、上から来るものと下から来るものとの二途がある。上から来るものとは為政者の努力と手腕とに倚るものを指し、下から来るものとは国民の覚醒に依る場合を意味する。例えば十八世紀末葉の英国の如きは、ピットという不世出の英雄に依って議会の権威を確立すると共に、大陸戦争のために疲弊の極度に達せる国勢を挽回したのである。英国の政治は十八世紀の初年から、かのワルポールの賄賂政策のため甚しく腐敗し、それから引き続きジョルジ三世が王権を再興するがため(2.ロウレツ )なる手段を採りて議会に於ける自己の勢力を扶殖せんとするあり、ために七、八十年ほどは非常に憂うべき状態にあったのである。然るにこの永年の悪習を打破し、議会をしてかくのごとき誘惑より独立せしめ、ついに人民の権威を(3.キュウテイ)よりも重からしめたのは、ひとえにかの小ピットの大なる感化であった。無論ピットといえどもその背後に輿論の力が無かったならば、あれだけの偉業は成し遂げられなかったかも知れぬが、とにかく帝室の信頼も薄く、また貴族の気受けも甚だ面白くなかったに拘わらず、一度宰相の(4.インジュ )を帯びて廟堂に立つや、あたかも天馬空を行くの勢いを以てこの大改革をなし、更に外国に対しても国威を発揚するを過たず、かのナポレオンが欧州を侵略するに当たっても、英国に対してはついに一指をも染めさせなかったのは、慥かにその手腕の非凡なるものありしがためである。(大隈重信「選挙人に与う」より)
◇また、物を盗み人を殺す者といえども、自ら利して自己の平安幸福をいたさんと欲するにすぎず。盗んでこれを匿し、殺して(5.トントウ )するは何ぞや。他の平安幸福をば害すれども、おのずから害するを好まざるの証なり。(福沢諭吉「教育の目的」より)
<ヒントの表示(1~5)>語群(6~10):[
いんきょ、
かのう、
しんし、
ほうこう、
めんこう]
◇こうして、あらかじめ、国宝と、それに準ずる重要美術品を集めて置くことは、つまり、国家に代わってこれを保護する役目にもなる。関守氏としては、個人の趣味を満足せしめ、その蒐集慾を満喫することになるのだが、その結果は放漫に終わるのではない――ということを能弁に任せて、こまごまとお銀様に向かって説き立てるのであります。
それがわからないお銀様ではない。関守氏の提案はことごとく(6.カノウ )せられて、女王はその財産の若干をこれに向かって支出することを厭わない(7.インキョ)を与えました。(中里介山「大菩薩峠 -山科の巻-」より)
◇軽井沢に到りて宿る。既に信州なり。
翌、徒に旦出でて雲靄の中に(8.ホウコウ)す。雲霧未だ散ぜず。浮々然として面を掠めて去る。地は海上三千余百尺、誠に高燥にして神心転た爽快ならずんばあらず。既にして身を客車の一隅に据ゆれば、天漸く朗かにして回顧豁然たり。山彙の遠く(9.メンコウ)するを睥睨するが如き緩峯、北方に侍立す。鬱樹(10.シンシ )として蔭闇し、碓氷の難険は蓋し其の間に通ずるの道なり。(長塚節「草津行」より)
<ヒントの表示(6~10)>
<解答の表示>1.宇内
2.陋劣
3.九鼎 (大見出しでない)
4.印綬
5.遁逃/[遯逃]
6.嘉納
7.允許
8.彷徨
9.綿亘/綿亙
10.参差 (大見出しでない)
今週は「ミニ模試その8」を公開します。
ミニ模試の詳しい説明は
コチラの記事をご覧ください。
今回は、前回より更に難易度が上がっていると予想しています。
かなりの難易度だと思いますので、50~60点を目標に挑戦していただければと思います。
問題の下にある<ヒントの表示><答えの表示>の文字部分をクリックすると、それぞれヒント、答えが表示されるようになっています。
(クリックすると、
<ヒントの消去><答えの消去>が代わりに表示されます。)
間違えて押してしまわないよう、ご注意ください。
表示できる字体で載せていますので、通常の模試と違い標準字体で表記されていない問題、解答もあります。
点数は気にせずご利用ください。
拙作ではありますが、楽しんでいただければ幸いです。
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「準1級熟語対策」シリーズの対類問題です。(詳しくは
コチラ)
対義語・類義語問題です。1~
4が対義語、
5~10が類義語の問題です。
1.汚臭 2.黎明 3.老衲 4.北堂5.遊学 6.不腆 7.久淹 8.呼息 9.標準 10.玉音語群:[
けいこう、
けんきん、
こうこん、
じょうく、
すいきょ、
すうそう、
ちんてい、
とうりゅう、
ふきゅう、
ほうせい]
<ヒントの表示>1.けいこう 2.こうこん 3.すうそう 4.ちんてい
5.ふきゅう 6.けんきん 7.とうりゅう 8.すいきょ 9.じょうく 10.ほうせい
<解答の表示>1.馨香
2.黄昏
3.雛僧 (大見出しでない)
4.椿庭
5.負笈
6.献芹
7.逗留
8.吹噓
9.縄矩 (大見出しでない)
10.鳳声
同音異義問題を出題します。(詳しくは
コチラ)
「続きを読む」をクリックしてご覧ください。
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昨日、本試験H30-3の試験データが公表されたようです。
今回は前回より1週間以上早く、試験日から99日での公表でした。
ここ暫くは次の試験に近くて慌ただしい時期に出ていたので、早くなるのはとてもありがたいことです。
(H30-2では試験から108日、H30-3の4日前の公表でした。)
さて、気になる今回の合格率は
5.0%でした。
・・・低いですね💦💦
小数第三位で四捨五入すれば4.96%なので、ここ数年ではH29-2の4.6%に次ぐ低さとなりました。
(同じ5.0%だったH29-3は、同様に計算すると5.00%になります。)
過去の記事を読み返してみると、試験直後の「低くなる」という予想は当たっていましたが、その後「そこまで下がらない」という予想に変えていたので、外れてしまいました(笑)
周りで(初を含めた)合格報告が多かったために予想を変えたのですが、やはり実力のある方が目立っているだけだったようですね…。
H29年度の難易度が高すぎたためにH30-1は易化したものだと考えていましたが、今回また同程度の難易度に戻ったということで、易化した理由がよく分からなくなってしまいました。
数問の調整で合格率が数%変動してしまうので、上手く調整できなかった可能性もありますが、高難易度の試験になっても構わないと考えているのかもしれません。
いずれにせよ、極力傾向の変動や難易度の変動は避けていただきたいですね。
今回の難易度で合格された方は、本当に素晴らしいと思います。
そして、残念ながら不合格となった方でも、合否ラインに近い点数であれば、平均的には合格相当の実力をお持ちだったということになると思います。
これまでの取り組みに自信を持って、今後の試験に挑んでいただきたいと思っています。
最後に、これまで同様、ここ最近のデータの比較を出しておきます。

棄権者の割合が増えてしまったのは残念ですが、ちょうど試験の時期にインフルエンザが猛威をふるっていたので、今回はある程度は仕方の無いことだと思っています。
さて、次回の試験の難易度はどうなるでしょうか…?
申し込みの締め切りは
今週木曜日(5月16日)ですので、受検予定で申し込みがまだの方はお忘れの無いようお気を付けください。
「準1級熟語対策」シリーズの語選択問題です。(詳しくは
コチラ)
語選択問題です。
1.武器。また、戦争。
2.役に立たない人。
3.清らかで、やわらいでいること。
4.墓参り。
5.美人の眉。
語群:[
じんかい、
せいぼく、
そうが、
そうたい、
そうびょう、
ちょざい、
ふんじょう、
へいげき]
6.他人の説の誤りを論じ、攻撃すること。
7.悪強くて善を受けいれないこと。
8.すきまなく並んでいること。
9.夜叉の異称。
10.反乱や暴動を抑え、人民を安んずること。
語群:[
きょうぎょ、
しっぴ、
しょうしつき、
しんきゅう、
ぜっぽう、
ちんぶ、
ひぞく、
べんばく]
<ヒントの表示>1.へいげき 2.ちょざい 3.せいぼく 4.そうたい 5.そうが
6.べんばく 7.きょうぎょ 8.しっぴ 9.しょうしつき 10.ちんぶ
<解答の表示>1.兵戟
2.樗材
3.清穆
4.掃苔
5.双蛾 (大見出しでない)
6.弁駁
7.強禦/[彊禦]
8.櫛比
9.捷疾鬼 (大見出しでない)
10.鎮撫
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「準1級熟語対策」シリーズの文章題書き問題です。(詳しくは
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文章題書き取り問題(選択形式)です。
語群(1~5):[
きょうどう、
そうそ、
ちゅうたい、
びゅうでん、
ぼうかん]
◇黒田新開拓使次官が樺太に出発するのは、まえに記したように明治三年七月二十七日のことである。そのとき彼の方針に、ロシアにたいする融和政策とアメリカに拠る北海道開発という構想がもたれていたことはたしかだろうと私は推定する。
「アラバマ号問題」は、一八七〇(明治三)年十二月五日のグラント大統領の例年教書で、がぜん再度の英米緊張をもたらす。この「脅迫的教書」は、「ことのなりゆきでは、アメリカ大陸とヨーロッパ列強との(1.チュウタイ)が、断ち切られるのは遠くない」と言明している。そのような空気のアメリカへ、伊藤がまずわたり、西園寺がわたり、黒田開拓使次官がわたってゆくのである。
明治四年十一月十二日、こんどは日本政府そのものが、わたってゆく。大使岩倉右大臣、副使木戸参議、大久保内務卿、伊藤工部大輔以下七十名。開拓使女子留学生たちもまじっている。駐日公使デ・ロング夫妻が、晴れの(2.キョウドウ)役となって、同船している。(服部之総「黒田清隆の方針」より)
◇近年、著書の(3.ボウカン )に現るるもの甚だ多し。その書の多き、随って誤聞(4.ビュウデン)もまた少なからず。(木村芥舟「瘠我慢の説 -福沢先生を憶う-」より)
◇建文の初めに当たりて、燕を憂うるの諸臣、各意見を立て(5.ソウソ )を上る。中に就いて敬の言最も実に切なり。(幸田露伴「運命」より)
<ヒントの表示(1~5)>語群(6~10):[
かいてい、
かくれい、
かつだい、
きゅうし、
ばんかん]
◇およそ今日の大勢に抗し武備をもって一国の生活を維持するものは必ず過去のやむべからざる事情あるがゆえなり。しかしてその事情においてもっとも重なるものは、〔第一〕内部の結合薄弱にしていまだ強迫の威力を仮らざるべからざるもの存すればなり。…(中略)…ややもすれば分解せんとするの勢いあるがために、またあるいはその政府なるもの、人民を、すなわち人民の実情実利を代表するあたわず。これがために風声(6.カクレイ)その位置の危険なるに恐れ、ためにやむをえず武力を仮りて国を維持せざるべからざるの苦策を行うことあり。すなわちオーストリアのハンガリーにおけるはその人種・国体の異なるがためなり。トルコのセルビア、ルーマニアにおける、英国のアイルランドにおける、その人種・国体・風俗・言語・宗教の相異なるあるがためなり。露国のごときは一はその土地一個の政治の版図としてあまりに(7.カツダイ)にして、またことにその人民と政府と相(8.キュウシ)するがためなり。米国南北戦争のごときはその南北の利益相反したるがためなり。(徳富蘇峰「将来の日本」より)
◇僕はこの先生とこんな話をしながら、ニコチンとアルコオルとをちゃんぽんに使った。そうしたら、しくしく胃が痛くなり始めた。
所が、その痛みは士官次室を失敬した後でも、まだ執拗(しつこ)く水おちの下に(9.バンカン)している。そこで僕はTに仁丹を貰って、それを嚙みながらケビンのベツドの上へ這い上がった。そうして寝た。(芥川龍之介「軍艦金剛航海記」より)
◇全部千章もある中から特に面白そうな説話、ことに児童の了解に適うものを抜いて、本書の一斑を示そうと試みるのは、稍むずかしい業であるが、他日原本を手にするまでの(10.カイテイ)として上の三十篇を挙げることにした。(和田萬吉「父兄の方々に」より)
<ヒントの表示(6~10)>
<解答の表示>1.紐帯
2.嚮導
3.坊間
4.謬伝 (大見出しでない)
5.奏疏 (大見出しでない)
6.鶴唳
7.闊大 (大見出しでない)
8.仇視 (大見出しでない)
9.盤桓
10.階梯
「準1級熟語対策」シリーズはひとまず今回で終了です。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
「準1級熟語対策」シリーズの問題をPDFに纏めました。
今回も
「準1級熟語対策(1~6)A」と
「準1級熟語対策(1~6)B」の2種類です。
文章題書き取りの形式:
A→通常書き取り、
B→語選択書き取り注意点は「
分野別対策」シリーズと同じですので、割愛させていただきます。
ダウンロードはこちらから↓
http://ux.getuploader.com/spaceplus01/時間が経って見つけられない場合は
コチラ。
上手くご活用いただければ幸いです🙇
二週間ごとに書いている個人的な計画の記事です。
その前に少しお知らせです。
明日からの記事や模試の予定は以下の通りです。
◇今週から3週間(5/20~6/7)
月、木:
スーパー類義語問題(その7~その12)
火、金:
文章題書き取り問題(その7~その12)
水:
同音異義問題(その14~その16)
(※今週から同音シリーズの曜日が変わります。)
6/1(土):
復習模擬試験その5◇試験直前週(6/10~6/14)
月~金:
R1-1直前模試直前のこの時期は、新たな対策よりも復習の方が重要だと思います。
特に難易度の高いものも含まれますので、余裕のある範囲で取り組んでいただければと思います。
それでは計画記事です。
興味のある方のみコチラ↓
続きを読む
今週から月曜日と木曜日には「スーパー類義語問題」を出題します。(詳しくは
コチラ)
月曜日の問題は比較的難易度を低めに、木曜日の問題は比較的難易度を高めに設定しました。
ヒントを上手く活用して、取り組んでいただければと思います。
なお、出題側にはマイナーな熟語も使用していますので、深追いの無いようお願いします。
それでは本日分の出題です。
類義語問題です。(
対義語はありません。)
1.慳貪 2.岌岌 3.野心 4.殄戮 5.軟貨6.逃亡 7.梓行 8.控馭 9.陥欠 10.斜暉11.違背 12.瞞著 13.陳弁 14.偽物 15.随想録語群:[
えんせき、
かいれい、
かきん、
ぎが、
きんしょう、
さっき、
ざんとく、
そうぜつ、
そくじつ、
そめい、
ちょへい、
はつだ、
ひぼう、
へんさ、
りんしょく]
(↑語群の選択肢をクリックすると、線を引いて消すことができます。
ページの更新をしないと、元には戻せませんのでご注意ください。)
◇ヒント(読みを確認したい番号をクリックしてください)
①りんしょく ②ぎが ③ひぼう ④そうぜつ ⑤ちょへい
⑥ざんとく ⑦はつだ ⑧きんしょう ⑨かきん ⑩そくじつ
⑪かいれい ⑫へんさ ⑬そめい ⑭えんせき ⑮さっき <ヒント全表示> <ヒント全消去>
<解答の表示>1.吝嗇/悋嗇
2.巍峨
3.非望
4.勦絶/剿絶
5.楮幣
6.竄匿
7.発兌
8.擒縦
9.瑕瑾/瑕釁
10.仄日
11.乖戻
12.騙詐
13.疎明/疏明
14.燕石
15.箚記
今週から、火曜日と金曜日には「文章題書き取り問題」を出題します。(形式の説明は
コチラ)
火曜日は比較的難易度を低めに、金曜日は比較的難易度を高めに設定しました。
ヒントを上手くご活用いただければと思います。
それでは本日分の出題です。
文章題書き取り問題(選択形式)です。
語群(1~5):[
かんせい、
こうこ、
そんきょ、
ていざ、
りゅうりょう]
◇前艦橋に艦長が出てこられた。いよいよ出港だ。(1.リュウリョウ)たる喇叭が艦上にひびきわたった。(海野十三「浮かぶ飛行島」より)
◇保田にて汽船を下りて、短艇にのるほどに、雨大いに到りぬ。荷物堆くつみたる上に、十人余りの旅客、傘をならべて(2.ソンキョ )す。風荒れ、雨舞い、傘端の点滴、人の衣を霑して、五体覚えず寒戦せり。…(中略)…せめて体をあたためんとて、午食の膳に、三人(3.テイザ )して、杯を飛ばす。
雨に早く暮れし夕べ、風呂湯ありやと問えば、なしというに、益々失望して、数杯をかたむけて止みぬ。かたみに連歌などなししが、烏山頭いたむとて、早く臥す。羽衣もわれも床に入りて、一唱一和せしが、はては疲れて眠りぬ。三とせの間、同じ窓にいそみし身の、(4.コウコ )の外にうちとけて、浮世離れし茅店に川臥して、しずかに雨を聴くも、さすがに興なきにあらず。この夜、連歌したる後の即興に、『雨も心のありげなりけり』と、羽衣下の句を打ち出だすに、われ、とりあえず、『しめやかに語らう窓におとずれて』と上の句つけたれど、はや眠りたるにや、答えはなくて、(5.カンセイ )、雨に和して高し。(大町桂月「房州紀行」より)
<ヒントの表示(1~5)>語群(6~10):[
しょうへい、
たたん、
たんげい、
まつえい、
よたく]
◇曙覧は文化九年、福井市内屈指の紙商、井手正玄の長男として生まれたが、父祖の(6.ヨタク )に浴することをせず、豊かな家産と名跡、家業を悉く異母弟に譲って、郷里を離れた山里や町はずれに、ささやかな藁家を構え、学究歌道に専念した。…(中略)…
雲脚の変幻極まりない時代の姿を、曙覧他界した慶応四年八月前後の北陸辺に関して抽出してみると、…(中略)…八月十二日には越後三条に進まれている。その二日前、十日には鹿児島から廻航した西郷隆盛が、柏崎に来着して総督宮に拝謁、新潟に向かっている。新代の御光が洽く照り映えようとする直前に、彼は五十七年の生涯を終えたのである。所謂(7.タンゲイ )すべからざる時代の波は、彼の在世中ずっと、辺土の領国松平藩をも内外ともに揺り動かしていた。この内外(8.タタン )の時にあって、古義神道を探求し、厳たる皇国観念に徹した彼は、私情に於いて藩主破格の厚情に感泣し乍ら、重なる(9.ショウヘイ)にも応ぜず、藩禄を食もうとしなかった。橘左大臣諸兄の(10.マツエイ )にして、大君の直臣なりとの堅い信念を貫き通し、倦みなく藩内武士の血脈を衝いて勤皇観を植え付け、時代に迷う福井藩を遂に動かして、勤皇運動に押し出したのだった。一歌人の業としてこれほどの大業は嘗てない。(折口信夫「橘曙覧」より)
<ヒントの表示(6~10)>
<解答の表示>1.嚠喨/瀏亮
2.蹲踞/蹲倨
3.鼎坐/鼎座
4.江湖
5.鼾声
6.余沢
7.端倪
8.多端
9.招聘
10.末裔
同音異義問題を出題します。(詳しくは
コチラ)
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月曜日にもお伝えした通り、木曜日にも「スーパー類義語問題」を出題します。
月曜日よりも難易度は高いと思われますので、予めお含みおきください。
類義語問題です。(
対義語はありません。)
1.計略 2.烝民 3.逃亡 4.公卿 5.死歿6.乾燥 7.鯨波 8.碧空 9.空房 10.風土病11.尺寸 12.蕭寥 13.郢曲 14.俗念 15.駿馬語群:[
がいかん、
かいきょく、
かんせい、
こけい、
こけつ、
じゃくまく、
しゃばけ、
しょうれい、
そうこう、
ちくてん、
ちゅうさく、
はちょう、
ぶんごう、
りょうてい、
れいげん]
(↑語群の選択肢をクリックすると、線を引いて消すことができます。
ページの更新をしないと、元には戻せませんのでご注意ください。)
◇ヒント(読みを確認したい番号をクリックしてください)
①ちゅうさく ②れいげん ③ちくてん ④かいきょく ⑤がいかん
⑥こけつ ⑦かんせい ⑧そうこう ⑨こけい ⑩しょうれい
⑪ぶんごう ⑫じゃくまく ⑬はちょう ⑭しゃばけ ⑮りょうてい <ヒント全表示> <ヒント全消去>
<解答の表示>1.籌策/籌筴
2.黎元
3.逐電
4.槐棘
5.蓋棺
6.枯竭/涸竭
7.喊声
8.蒼昊 (大見出しでない)
9.孤閨
10.瘴癘
11.分毫
12.寂寞
13.巴調
14.娑婆気
15.竜蹄 (大見出しでない)
火曜日にもお伝えした通り、金曜日も「文章題書き取り問題」を出題します。
火曜日よりも難易度は高くなっておりますので、ご注意ください。
文章題書き取り問題(選択形式)です。
語群(1~5):[
こうぎょ、
こりょ、
ふれい、
ほうらつ、
れんびん]
◇仕えの女腹から出た定明は、父の歿後、母の許すところとなり引き取られて育ったが、異常な野性と、(1.ホウラツ)の気性は経之とはまるで違った性格をひらいて見せた。動物にたいする(2.レンビン)の欠乏は勿論、仕えの女たちへのしばしばの乱行もそうなら、碗をもって酒食らうことも殆ど町方破落戸とえらぶところがなかった。…(中略)…
定明は自分の生い立ちを知ることと、彼自身の放蕩無頼とはよく調和されているほど、反省も(3.コリョ )もしなかった。肉体にくいこんでいる母のあおぐろい血は、彼に何のわざわいを見せつけるのか、彼はひまさえあれば、北のやかたで飲酒にふけっていた。(室生犀星「野に臥す者」より)
◇人々は尾州藩の方から伝達された左の掲示の前に立った。
「公方様、御(4.フレイ )御座遊ばされ候ところ、御養生かなわせられず、去る二十日卯の上刻、大坂表において(5.コウギョ)遊ばされ候。かねて仰せ出だされ候通り、一橋中納言殿どの御相続遊ばされ、去る二十日より上様と称し奉るべき旨、大坂表において仰せ出だされ候。」(島崎藤村「夜明け前」より)
<ヒントの表示(1~5)>語群(6~10):[
かいよう、
こうぞう、
ざんき、
しょうい、
とうろ]
◇縁側の前には、葡萄棚があって、斜坂の紅葉や稚樹を透かして、渋谷方面の林だの丘だの水車だのが一目に眺められた。…(中略)…そこに――このさびしい丘の上の家に、かれは、お信さんにわかれた後の恋の(6.ショウイ)を医していたのであった。(田山花袋「丘の上の家」より)
◇古従(よ)り(7.トウロ )者古今一世の人物にあらざれば、衆賢の批評に当たる者あらず。計らずも拙老先年の行為に於いて御議論数百言御指摘、実に(8.ザンキ )に堪えず、御深志忝く存じ候。
(9.コウゾウ)は我に存す、毀誉は他人の主張、我に与らず我に関せずと存じ候。各人へ御示し御座候とも毛頭異存之無く候。…(中略)…
拙、此の程より所労平臥中、筆を採るに懶く、乱筆御(10.カイヨウ)を蒙り度く候。(勝海舟「瘠我慢の説」より)
<ヒントの表示(6~10)>
<解答の表示>1.放埒
2.憐憫/憐愍
3.顧慮
4.不例
5.薨御 (大見出しでない)
6.傷痍
7.当路
8.慙愧
9.行蔵 (大見出しでない)
10.海容
類義語問題です。(対義語はありません。)
1.小戸 2.啼泣 3.左降 4.迅趨 5.軍服
6.眼前 7.玉体 8.幽遠 9.遠慮 10.貴婦人
11.讒訴 12.悲痛 13.緇徒 14.銘肝 15.匍匐
語群:[かくい、かろ、ごうこく、しそう、じゅうい、
しんすい、せいきゅう、せいそく、そうもん、はこう、
ふくよう、ぶこく、へんちゅつ、もくしょう、れんちゅう]
(↑語群の選択肢をクリックすると、線を引いて消すことができます。
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◇ヒント(読みを確認したい番号をクリックしてください)
①かろ ②ごうこく ③へんちゅつ ④しそう ⑤じゅうい
⑥もくしょう ⑦せいきゅう ⑧しんすい ⑨かくい ⑩れんちゅう
⑪ぶこく ⑫せいそく ⑬そうもん ⑭ふくよう ⑮はこう
<ヒント全表示> <ヒント全消去>
<解答の表示>
1.蝸廬
2.号哭
3.貶黜
4.駛走
5.戎衣
6.目睫
7.聖躬
8.深邃
9.隔意
10.簾中
11.誣告
12.悽惻/凄惻
13.桑門
14.服膺
15.爬行
文章題書き取り問題(選択形式)です。
語群(1~5):[いにょう、げち、じゅんじゅん、ひんぷん、めいぼう]
◇待つほどもなく、正面の、襖がサッと左右へ開き、二、三の武士を従えた御嶽冠者が現れた。錦の直垂に緋縅の鎧、(1.メイボウ )皓歯の大若衆、眼も覚めるばかり美しい中に勇気と気高さとを兼ね備えた、天晴勝れた大将振りに、一同はハッと頭を下げた。…(中略)…
「女子を輿から出して見せい」
「ハッ」と武者之助は立ち上がり輿から女子を引き出した。口には猿轡を噛ませられ両手は背中で縛られている。
「猿轡と縄を解くがよい」御嶽冠者は(2.ゲチ )をした。…(中略)…
「…そのうち合戦も止めになり双方和睦ともなったる際には、吾ら必ずそなたを連れて、木曽へ参るでござろうほどに……」
慈愛のこもった御嶽冠者の(3.ジュンジュン)と訓(さと)す言葉に連れて、怒りと悲しみにいら立っていた山吹の心も静まったか言葉もなくて俯向(うつむ)いていた。…(中略)…
篠井の里の片端、野菜の緑に(4.イニョウ )されて、一軒の農家が立っていた。背戸には咲き乱れた桜の花が、今昼風に(5.ヒンプン )と散り、その花弁の幾片かが縁の中へまで舞い込んで来た。(国枝史郎「蔦葛木曽棧」より)
<ヒントの表示(1~5)>
語群(6~10):[がしゅ、そうゆう、てんらい、とうあん、ひょうびょう]
◇多くの読者は、現在、文学作品を文学として鑑賞しながら読んではいない。そのうちで、いろいろの原因から来る作品の質の低下と相俟って、酷しい現実を紛らすための娯楽(6.トウアン )の具として作品を読む多数者のことは、茲では取り上げないことにして、ただ、作品のうちに何等かの精神的拠り所、即ち広い意味で一種のモラールを求めてる人々のことを、考えてみたいのである。(豊島与志雄「文学への実感について」より)
◇同じく目を覚ました良人は、室内に籠もるラムプの匂いを気にし、起きて戸を明け、暫く屋外に出て「頂上の星空が美しいよ」と云って帰って来た。良人の日記には斯う書いている。「夜半に目覚めた予は、戸をそっと推して房外に出て見たが、秋の如く澄みわたった濃青の空一面に星を満たし、(7.テンライ )とも云うべき微風が諸峯の松に静かな楽音を調べていたのは、余りに人間に遠い崇高味であった。予は山東の泰山を知らないが、(8.ソウユウ )の人から伝え聞く今の泰山は俗化しているらしいから、李白の登岳の詩に見るような(9.ヒョウビョウ)たる仙界的(10.ガシュ )は寧ろ此の千山に存するのであろう。」(與謝野寛・與謝野晶子「満蒙遊記」より)
<ヒントの表示(6~10)>
<解答の表示>
1.明眸
2.下知
3.諄諄
4.囲繞
5.繽紛
6.偸安
7.天籟
8.曽遊
9.縹渺/縹眇/縹緲
10.雅趣
同音異義問題を出題します。(詳しくは
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類義語問題です。(対義語はありません。)
1.輔導 2.劫掠 3.旅懐 4.霹靂 5.一抔土
6.恃頼 7.涓埃 8.季世 9.隆昌 10.聖詔
11.席巻 12.領地 13.珍話 14.従前 15.成風
語群:[いしゃ、えいふ、きしゅう、きたん、きょうらい、
さいゆう、さんしょく、ししゅ、しじょう、でんてい、
どまんじゅう、ばつぞう、ひょうとう、ゆうえき、りんげん]
(↑語群の選択肢をクリックすると、線を引いて消すことができます。
ページの更新をしないと、元には戻せませんのでご注意ください。)
◇ヒント(読みを確認したい番号をクリックしてください)
①ゆうえき ②ひょうとう ③きしゅう ④でんてい ⑤どまんじゅう
⑥いしゃ ⑦ししゅ ⑧ばつぞう ⑨しじょう ⑩りんげん
⑪さんしょく ⑫さいゆう ⑬きたん ⑭きょうらい ⑮えいふ
<ヒント全表示> <ヒント全消去>
<解答の表示>
1.誘掖
2.剽盗
3.羇愁/羈愁
4.電霆 (大見出しでない)
5.土饅頭
6.倚藉
7.錙銖
8.末造 (大見出しでない)
9.熾盛
10.綸言
11.蚕食
12.采邑
13.奇譚
14.向来/[嚮来]
15.郢斧
文章題書き取り問題(選択形式)です。
語群(1~5):[きしょう、しんし、べつぎょう、ぼくとつ、むび]
◇余はこれより松川浦に浮かばんとする也。松川浦は松島に次ぐ東奥の(1.キショウ )と称せらるる処、余は多年之を(2.ムビ )に見しが、今現にその地に来れり。うれしさ譬うるに物なし。…(中略)…
時節はずれのこととて、女中はひとりも居らず。宿の妻は、中村の本店にありとて、主人自ら食物を調理し、自ら膳を運び来りて、杯酌に侍す。(3.ボクトツ )仁に近き男也。なまじいの女中などより却って興ある心地して、快く酒のみて寝につけり。(大町桂月「常磐の山水」より)
◇崖の高さは七八尺もあるであろうか、急な断崖ではなくて、なだらかな勾配のところどころに形の面白い石を配置し、落ちて来る水がそれらの間を屈曲しつつ白泡立って流れるように作られてい、崖の上からは楓と松が(4.シンシ )と枝をさしかわしながら滝の面へ蔽いかぶさっているのであるが、蓋し此の滝は、さっきの音羽川の水を導いて来て、ここへ堰き入れたのであろう。滋幹はそう心づくと、あの、「音羽川せき入れておとす」と云う伊勢の歌が胸に浮かんだ。なるほど、此の歌にある「滝つせ」は、此の流れを詠んだものであることは明らかで、此の山荘が亡き中納言の(5.ベツギョウ)の跡であることは、今は疑いを入れないのであった。(谷崎潤一郎「少将滋幹の母」より)
<ヒントの表示(1~5)>
語群(6~10):[かしゃく、きはん、しんしょう、てきめん、はつむ]
◇日本で蘐園(かんえん)派の漢学や、契冲、真淵以下の国学を、ルネッサンスだなんと云うが、あれは唯復古で、再生ではない。そんならと云って、過去の記憶の美しい夢の国に魂を馳せて、ロマンチケルの青い花にあこがれたって駄目だ。トルストイがえらくたって、あれも遁世的だ。所詮(6.テキメン )に日常生活に打っ附かって行かなくては行けない。この打っ附かって行く心持ちがジオニソス的だ。…(中略)…人と人とがお互いにそいつを遣り合えば、無政府主義になる。そんなのを個人主義だとすれば、個人主義の悪いのは論を須たない。利他的個人主義はそうではない。我という城廓を堅く守って、一歩も(7.カシャク )しないでいて、人生のあらゆる事物を領略する。君には忠義を尽くす。しかし国民としての我は、昔何もかもごちゃごちゃにしていた時代の所謂(8.シンショウ)ではない。親には孝行を尽くす。しかし人の子としての我は、昔子を売ることも殺すことも出来た時代の奴隷ではない。…(中略)…
そりゃあ君、無論可笑しいさ。そんな人は個人主義を利己主義や自己中心主義と一しょにしているばかりではなくって、無政府主義とも一しょにしているのだね。一体太古の人間が一人一人穴居から這い出して来て、化学の原子のように離れ離れに生活していただろうと思うのは、まるで歴史を(9.ハツム )した話だ。…(中略)…遠い昔に遡って見れば見る程、人間は共同生活の束縛を受けていたのだ。それが次第にその(10.キハン )を脱して、自由を得て、個人主義になって来たのだ。…(森鴎外「青年」より)
<ヒントの表示(6~10)>
<解答の表示>
1.奇勝
2.夢寐
3.木訥/朴訥
4.参差 (大見出しでない)
5.別業 (大見出しでない)
6.覿面
7.仮借
8.臣妾
9.撥無 (大見出しでない)
10.羈絆